本と旅とそれから 会津さざえ堂≪東北古いたてもの巡り⑤≫          (2008年初秋・福島)

本と旅とそれから

会津さざえ堂≪東北古いたてもの巡り⑤≫          (2008年初秋・福島)




「いまぼくらの前にそびえている建造物は、重度の二日酔いで見たらあっさり目を回してしまいそうな、極めつけのヘンテコ物件だったんだ。」
                        (「捻れた塔の冒険」/篠田真由美)

10月5日(日)
会津若松の飯盛山といえば、幕末の戊辰戦争で白虎隊が自刃した悲劇の舞台。
ですので、飯盛山に行く人は、多くが白虎隊のお墓や資料館に向かいます。

が、ここには、たてもの好きには是非とも見てみたいものが立っております。
それが、会津栄螺堂(正式名称:正宗寺・円通三匝堂)。

といっても、私は、冒頭に引用した篠田真由美さんの建築探偵シリーズ「桜闇」の中の一編で、比較的最近知ったのですが。




「捻れた塔の冒険」、また読み返してみました。
うーむ、まさに「まんま」だ。
実物のたてものを知らずに読んでいた時は、実のところ大したビジュアル化もできずにさっさか読んでたんですねぇ・・・。

この本を読んでおられない方の方が多いとは思うのですが・・・すみません。

ただ、実物を知っている人には、これはミステリの鍵がばればれ。
そういう意味では、大多数の読者はこのたてものの実物を知らない、ということが、この小説をミステリとして成立させるための前提なんだなぁ。




このたてものの内部は、二重螺旋構造になっております。
すなわち、上りの螺旋と下りの螺旋は、決して交わることがありません。
これは、レオナルド・ダヴィンチが設計したというウワサもある、フランスのシャンボール城の螺旋階段と同じ構造(シャンボール城の話はコチラ)。




上り螺旋の始まりは、こんな感じ(▲)。
階段じゃなくて、スロープなの。滑り止めのための横木が渡してあるので、階段ぽいですが。
つまづきそうになるので、階段より上りにくいと思います――手すりがありますけどね。




で、ぐるぐる上って行くと、やがててっぺんに着きます。これが屋根(▲)。




暗いし、わかりづらいと思うのですが、下のところは、小さな太鼓橋のようになっています。
これで、上り螺旋から下り螺旋へと渡ります。

ここでは、何枚も写真を撮ってみましたが、暗かったり近かったり狭かったりで、もー、何が何やら。見学者があんまり多くなくてよかったデス。




そしてこれが(▲)、下り螺旋の始まり。
またぐるぐると下りてくる、というわけです。

でも、ところどころにこういうのが(▼)あるのです。




これは二重螺旋の中心部分にある抜け道――というかつまり、上り螺旋から下り螺旋へ(もちろんその逆でもいいわけですが)通じる隙間みたいなもの。
のはは、これがミステリの答えなのでした。ネタバレですのぅ。
でも、行ってみればすぐわかっちゃうことサ。小説でも、実地検分してバレる、という展開になっております。




説明写真・レポート写真は避ける、美しい写真のみを目指す!という目標はどこへやら。
でも、今回はまあいいや。
ミステリの舞台に行ってみたかった、見てみたかった、というのが訪問動機ですから。

それにしても、実に面白いたてものでした。
こんなところで思いっきり鬼ごっこしたら楽しいだろうなぁ。スリルもあって。
(ちょっと危ないでしょうけど・・・。)


会津さざえ堂HPはコチラ

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tag: 
  1. 2008/10/24(金) 21:43:00|
  2. 08初秋・山形・福島
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コメント

No title

こんばんはー。
小説の舞台を訪ねるって、作品のジャンルにかかわらず、素敵な旅になりますね。

にしても、興味深い建物ですねぇ。
入り口からして、なんだか霊場への入り口って感じがします。
ちゃんと窓がついてるんで、外からみても螺旋状になってるのが分かるんだ。
階段じゃなくて、スロープだっていうのも面白い。
意外と勾配がきつそうに見えますねぇ。
歩きにくそう。特に下りが「往生しまっせー」って感じです。

  1. 2008/10/24(金) 23:11:00 |
  2. URL |
  3. bananan_bou #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

Mikiさん

今日はお疲れさまでした。
途中豪雨もありましたが、充実した芸術の秋を堪能させていただきました。
おいしいケーキもご馳走さまでした。
食欲に火がついたのか、帰ったあと、みそねぎせんべいを2個も平らげてしまいました。

こちらの建物、どこかで見たと思ったら、情報番組で東ちずるが登っているのを見ました。
Mikiさんも行かれたのですね。
それも、小説の舞台と認識しての観光。
ただなんとなく見るのと、視点が違ってきますね。
面白い建物です。

おもしろい企画があったら、またご一緒しましょう。

  1. 2008/10/25(土) 00:17:00 |
  2. URL |
  3. よしりん #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

To ばななさん、
もうちょっとメジャーな小説だと、ブログネタとしてももっと華々しいんですけども。
といっても、そうだったらもっとたてものも有名になってるでしょうね。

ここ、昔は建物内部に三十三の観音像が安置されていて、ぐるぐると上って下りてくれば、それだけで巡礼に行ったのと同じご利益があったとかなかったとか・・・。

>「往生しまっせー」
ひゃははっ(^0^)
けつまづいて転げ落ちてホントにしちゃったりー。
・・・って、コワいです。
  1. 2008/10/25(土) 23:11:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki2 #79D/WHSg
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No title

To よしりんさん、
こちらこそありがとうございました。
ご挨拶遅れまして・・・<(_ _)>

みそねぎせんべい一挙2枚!
あれ、結構大きいでしょ。さすがよしりんさん、やるときゃおやりになりますのぅ。

このたてもの、結構有名人がやって来るらしいですね?
といっても、私は残念ながらTVとかでは見たことがないんですけど・・・。
小説の舞台を訪れるのは楽しいですね。
たぶん、怪談なんかだと、もっと面白いのでは・・・。

また遊んで下さいね~。
  1. 2008/10/25(土) 23:15:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki2 #79D/WHSg
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No title

おおっ、ここ見覚えがありますよ!
飯盛山のところのですよね~。確か、拝観料とられません?
それであっさり、中には入らなかったような気が~。
そのかわり看板読んで、外から構造を懸命に想像したんですけど、結局のところはわからなかったですね・・・・・・中はこうなっていたのですね、なるほど!

ところで飯盛山って、もっと大きいのかと思っていました。
実際に行ったら思いのほか小さくてビックリ!
言っちゃなんだが、近所の裏山みたい。
札幌の時計台も、こういう風に言われてるんだろうなぁって思いました。
  1. 2008/10/26(日) 00:17:00 |
  2. URL |
  3. angel-hokkaido #79D/WHSg
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No title

あ~、写真だけで目が回りそうな...これがかねてから言っていた栄螺堂っすか!
万歩計持ってった?何歩だった?急階段の一歩は二歩と計測するとかいう気遣いはないのか、万歩計って?
牛刺しもワインもすっかり消費、というか、花侍ちゃん言うところの「血となり肉と」なったことであろう。これぞ秋の活動!

過去の山形旅行では置賜に行けなかったワタクシ。山形リベンジしたいなぁ(でかいから簡単にカバーでけへん)。
妻夫木くん♪直江兼続があれほど美男だったかは知らないが、シブい人物を主役に持ってきたな、NHK。故藤沢周平も納得できるような内容になるといいな~。

憧れの東北。
専業農家も稲の刈り取りはすっかり終わった頃でしょうか。黄金色の稲穂が2時間で消失事件も含めて、濃い充実の旅だったのだねえ。羨ましいよ~。
  1. 2008/10/26(日) 13:56:00 |
  2. URL |
  3. しの #79D/WHSg
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No title

To angelさん、
取られます~。400円、だったかな?
外より中がおもしろかったですよぅ。
といっても、私は最初からこの建物を「めざして」出かけているので、興味の対象はひとそれぞれですよね。
だってワタシ、飯盛山行きながら、白虎隊をカンペキ無視して帰ってきちゃったし・・・^^;

あのお山、エレベーターっていうか、動くスロープみたいなのがあるんで驚きました。
「歩いて上ると大変でございますよ」っていうアナウンスが流れてて・・・。
これも有料なのですが。
時間があれば、上まで行ってみてもよかったのですが、今回の旅行は電車やバスの時間が結構タイトだったんです。

札幌の時計台・・・いろいろ言われてはいますが・・・でも、やっぱり札幌に行くと、見に行くものですよねぇ。
  1. 2008/10/26(日) 21:19:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki2 #79D/WHSg
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No title

To しのちゃん、
万歩計、またまた忘れちゃった(T_T)
いっつもしのちゃんに言われるまで、忘れてるんだよねぇ。
しかし、最近はざぶんざぶんと寄せる年波のせいで、ふつうに歩くのはまあよいけど、階段とか走るのとかが苦手になってきた。
ほんっとにオババくさくて情けない。
次に京都に行く時は、難儀するだろうな~、と心配しております。

「置賜」っていうエリア名を知らなかった、驚異のもの知らずのワタクシです。
エリア内の都市名を見ても、米沢しかわからんかった^^;
今回の旅行でも、2日間でどれだけ行きたいところをカバーするかは結構アタマを悩ましたんだよね。泣く泣くけずったとこもあるし。
次には是非とも青森に行きたいところだけど、青森って新幹線が到達していないから、1泊だと厳しいんだよねぇ。土日きっぷのエリア外でもある。
それより、近場の宮城かな、次は(って、いつだ?)。
  1. 2008/10/26(日) 21:25:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki2 #79D/WHSg
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No title

栄螺堂!
私もこれ行ってみたいです!!
ちょっと暗くて不思議な感じがしますですね。
ぐるぐる、ねじねじ…。上りと下りの連絡通路、思ったより狭いんですね。
「桜闇」の栄螺堂のお話…なんかちょっと忘れかけております。(笑)
確かにちょっとつまづいただけでも下まで転げ落ちて、大変なことになりそうです。
  1. 2008/10/27(月) 17:30:00 |
  2. URL |
  3. yurinippo #79D/WHSg
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No title

To yuriさん、
なんか、巨大なからくり箱みたいな感じします。
てっぺんに太鼓橋があってびっくりしました。

建築探偵のここを舞台のエピソード、いや実は私もほとんど忘れておりまして、確か何か、たてものの構造がミステリのカギだったはず、ぐらいの記憶でした。
だから、この記事書く前にも一度図書館から借りてきました(それを待つ間、消えた田んぼのアホネタで間をつないだのでした・・・)。
小説に出てくる少女は、転げ落ちて箒の柄が足に刺さってケガするんでした。
こけたらあかんで~(←関西弁練習中)。
  1. 2008/10/27(月) 23:47:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki2 #79D/WHSg
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No title

Mikiさん、ごぶさたしてます!
ブログ、さぼりぎみの今日この頃・・・ですが、先日大内宿に行った帰り、やっと行ってきましたよ、さざえ堂。雨降りで床が滑って大変でしたが、人がいなくってゆっくり見てこれました。
当たり前なんだけど「Mikiさんの写真と同じだ~」と感動^^
ずうずうしくもTBさせていただいちゃいました。宜しくお願いします。
  1. 2009/08/20(木) 15:16:00 |
  2. URL |
  3. ぴょん #79D/WHSg
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No title

To ぴょんさん、
ちょこっとお久しぶりでした~♪

行かれましたか、さざえ堂。
今年は、ばななさん(仲良くして頂いている奈良のブロガーさん)もさざえ堂に行かれたそうなので(大内宿も)、ご紹介したワタクシ、ちょっと嬉しい!
ばななさんの時も、他に誰もいなかったそうです~^^;
んもー、なんであそこって面白いのに空いてるのっ?

あとでぴょんさんの記事にもうかがいますね~。
  1. 2009/08/21(金) 22:21:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki2 #79D/WHSg
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