本と旅とそれから 黒祠の島/小野不由美

本と旅とそれから

黒祠の島/小野不由美

怖かった・・・(T_T)。
そして、とっても面白かった。さすがさすがの小野不由美さん。
好きですよ、この作家さん。
黒祠の島


黒祠(こくし)の島/小野不由美(祥伝社)

ここのところ、再読中の「十二国記」にハマっております。
そのうちまた再読感想文書こうっと。
そのついでのように読んだ「黒祠の島」だったのですが、「十二国記」というよりは「屍鬼」でした^^;。

それにしても寡作な作家さんだなぁ・・・本気でタメイキです。

怖かったのは特に前半。ほとんど横溝正史の「獄門島」みたいでした。
本土から隔離された島。周囲は絶壁で、港はたったひとつ。島民の数は限られ、よそ者は白い目で見られる。そして、あたかも領主さまのごとく、島民に睨みをきかせる元網本の一家。その一家は、異端の神を祀る神社、つまり黒祠の社の司でもあり――。ああ、おどろおどろしい。

名前だってすごいの、「夜叉島」~。

ちなみに、現代の話ですが、すかさず、「ケータイは圏外」。
どこにいてもケータイで繋がる世の中なだけに、それが無効となると一層隔絶された感があります。
2001年の刊行ですが、インターネットやメールは登場しませんでした。
船が唯一の交通手段というシチュエーションにはお定まりの、台風もありますよー。つまり、それですっぱり本土とは隔絶されるのでした。あ、ふつうの電話はありますけどね。

前にも書きましたが、このテの広域密室ミステリーが好きです。「そして誰もいなくなった」(►感想文はコチラ)みたいなね。別に島でなくてかまわないんですが、いざとなったら逃げ出せる場所と違って、一層コワイじゃないですか~(^0^)。
ただ、私はあまり極端に怖いのはダメです――といっても、もうこれ以上読み続けることは怖くてできない、と思うほどの小説に出会ったことは、幸か不幸かないのですけど。映画なんかは気をつけてます。

怖さの要素はてんこ盛りです。
猟奇殺人、過去の殺人事件の落とす影、邪教の神、大きな屋敷の奥に閉じ込められているという娘、封印された廃屋・・・まだまだいろいろあるのよん。

日本の神社の近代史とか邪教の神に関するうんちくなどは、ちょっと京極堂を思い起こさせたりもしますが、ああいう歩く博物事典みたいな人が登場するわけではありません。
現代モノですから、本土の助手に指紋照合を依頼する、なんて話も出てはきます。
・・・でも、一番頼りになりそうな、警察はダメなんです。住民数が少なすぎて島には駐在所がないし、最寄の本土の警察は、例の元網本の息がかかっていて信頼できないの。へへへ・・・。

中でも前半の何が一番怖かったかといえば、やっぱり、「もしかして、この島の住民は全員が共謀してるんじゃないか?」という疑惑。単身島に乗り込んだ主人公の探偵役が殺されちゃったらどうしよう!とハラハラしてしまった~。最近の小説は、探偵役だから殺されないとは限らないじゃないですか?途中で探偵役が変わったりすることもあり得るんじゃないかと心配したり(具体的には思い当たらないんですけどね)。

殺人鬼は間違いなく島にいる。それはひとりなのかふたりなのか、それとも全員なのか・・・。
ちょっと「屍鬼」にも通じますね。あれは、ひとりまたひとりと吸血鬼が増えていくんでしたが。

怖い。でもやめられない。
ちょっとグロい感もあるんですが、大変面白かったです♪


webcitron01.gif


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  1. 2010/10/02(土) 00:00:00|
  2. 2010
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