本と旅とそれから The Borrowers(床下の小人たち)/Mary Norton

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The Borrowers(床下の小人たち)/Mary Norton

なんとなく懐かしくて読んでみました。
先日観たジブリの「借りぐらしのアリエッティ(感想文は►コチラ)」の原作。
・・・にしてもうちの図書館、なぜシリーズの第1巻「だけ」蔵書がないかなー。仕方ないので購入リクエストを出したところ、ずい分早く連絡が来たと思ったら県立図書館からの借受でした。
The Borrowers


The Borrowers/Mary Norton(Puffin Books)
邦題:床下の小人たち/メアリー・ノートン


実際に読んだ本の表紙はこの画像とは違っています。
借りたのは1958年出版の古めかしいペーパーバック。
・・・あ、岩波書店から出ている日本版の表紙が、今回私が読んだものと同じなんですね。そちらの方が古風で、いかにも本場イギリスの児童文学という感じがして素敵に思えます。

どうしても、ジブリアニメとの比較という視点から逃れられないのですが――まあ当然のことながら、かなり違います。設定は大体同じなんですが、作風はやっぱりジブリはジブリで。

一番違うのは登場人物たちの性格付け。
原作のアリエッティは、アニメのアリエッティよりもずっと「こども」。
アニメも年齢設定は14歳だったのかな?ずい分しっかりしてました。原作では、「世間知らず」が服着て歩いているようなキャラになっています。

といっても、原作のアリエッティは、それも無理からぬと思われるほど気の毒な境遇に育っているんですね。アニメでは、冒頭から彼女が元気いっぱい庭を走り回って、ほとんど野生児って感じでしたが、原作のアリエッティは、それまでの人生をほとんど床下でおくっていて、ロクに空を見たこともないって状況。
この世界に大きな人(つまり人間)は数人しかおらず、そのすべては小人たちに奉仕するために存在していると思っています。そう教育されてるから仕方ありません。

少年――えっと、原作中では、"the boy"としか出てきません――に至っては9歳で、心根が優しいのは確かですが、まだまだ全然お子チャマで、老獪な家政婦さんの敵ではありません。
アニメの翔少年のような思索的なところは全然ナシ。

で、家政婦さん、Mrs.Driverていうのが、アニメよりずっと悪人です。
小人を見つけて仰天して、ネズミ駆除業者を呼ぶってあたりは同じなんですが、その後がいかにも残酷な性格に描かれていて、アニメの家政婦さんの素朴であっさりした性格とはかなり違います。
もちろん、小人たちはその魔の手を無事逃れるわけですが。

でも、やっぱりこのシリーズは日本というよりイギリスの物語って感じがします。
ジブリも、「ハウル」の時みたいに向うを舞台にしたら、もっと深みのある物語世界が作れたんじゃないかな、とちょっと思いました。


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