建築探偵シリーズ、最終巻。
そもそも、何でこのシリーズを読み始めたのか・・・思い出せない。
で、それから何年経っているのかこれまた思い出せませんが、とにかく完結してめでたい!(T_T)。
それにしても、なぜ、シリーズ最終巻のこの1冊だけが、三郷市立図書館からの借受なのか・・・。
読めればいいや、てことではありますが。
燔祭の丘/篠田真由美(講談社)シリーズ最初の方の巻は複本があったことを考えれば、うちの図書館で建築探偵シリーズを読む人って少なくなってしまったんですねぇ。
ただ・・・わからないでもないことです。
こう、ちょっと――勢いといいますか、若さと呼んでもよいようなものが、物語から次第に失われていったような気もするので。
登場人物たちも年を重ねているからかしら。
冒頭からして――えーと?何で桜井京介は目が見えなくなってるんだったっけ?^^;
今、自分で書いたこの前の巻の感想文(►
コチラ)を読み返してみたんですが、まったく大したことは書いてなくて、桜井京介、ロシア人だったか?!と、驚き呆れるワタクシがいただけです。
まあ、かなりぼーっと読んだせいかも知れませんが、結局のところ、桜井京介がホントのところどれだけロシア人だったのかはよくわかりません。もしかして全然ロシア人じゃないかも。京介の父親が誰かっていうのははっきりしないんですよね?
ニコライって修道士はどこ行っちゃうんだっけ?
ラスト、桜井京介が姿を消した後の物語世界は、それまでのゴシックホラーみたいな空間からいきなりふつうの東京に戻ります。深春が霊感少女と結婚しちゃうのがびっくりだ。ちょっと唐突ですね。
・・・などと、ケチつけてみたり。
でも、最終巻も結局、シリーズ終盤のほかの巻と同じで、まずは「とりあえずシリーズものだから、出たら読むんだけど、ちょいかったるいなー、ここまでの話はどうなってるんだったっけ?」とスローに始まり、やがて登場人物たちが動き始めると、結構引き込まれて楽しむ、というパターンでした。
結婚して会社員になり、近々子供まで生まれるという深春以外は、相変わらず自由気ままな境遇のうちにシリーズの終わりを迎える登場人物の面々ですが、それでありがたい感じではあります。
まあ、30歳になっても40歳になっても、たぶん蒼は蒼らしいものを失いはしないのでしょうけど、篠田さんも「あとがき」に、「終わるべきときに終われなかった物語は不幸だと思う」と書いて「サイボーグ009」の例をひいておられるように、そう、やっぱりシリーズ作品はどこかでしっかり終わって欲しい。
むしろ、ちょっと最終盤を引っ張りすぎた感があるような・・・。
ともあれ、出るまで少々間が空き、かなりの長編となった最終巻でしたが、主要登場人物たちが全部死んじゃって空虚な舞台だけが残る、みたいにならなくてようございました。

►
My Favorite Books(お気に入りの本のブクログ)
►
BOOKS INDEX(作家別感想文一覧)
- 関連記事
-
tag:
篠田真由美 建築探偵シリーズ
- 2011/07/05(火) 22:30:00|
- 2011
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
