本と旅とそれから ナニワ・モンスター/海堂尊

本と旅とそれから

ナニワ・モンスター/海堂尊

本じゃありませんが、今TVでやっている「アリアドネの弾丸」、面白いですねっ(≧∇≦)ノ彡。
ストーリーやキャラクター設定は原作とかなり違ってますが(Dr.島津があんなにカッコイイってどゆこっちゃ)、いやー、もう、毎回楽しみです。

にしても、Dr.島津のみならず、警察庁の斑鳩芳正室長が高橋克典さんというのがこれまた。
白鳥V.S.斑鳩にらみ合いの図がこうも黒光り(←イメージ)するとは。すごく違う。ウットリ。
それに、ウサちゃんが福士誠治さんっていうのも・・・違う違う~。でもいい・・・。
「ナニワ・モンスター」


ナニワ・モンスター/海堂尊(新潮社)

というようなわけで、本書にもかなり出てくる斑鳩室長が、頭の中ではすっかり高橋克典さんです。なので、「ほとんど人の印象に残らない地味な風貌」といった描写に遭うと、誰のことよ、の感が・・・。
原作に忠実にいくなら、そーだなー、佐野史郎さんとかが合うのでは?ちょっと不気味な雰囲気もあるし?どかしら?


浪速・・・という名ですが、つまり大阪。
今回はその浪速府の長、村雨府知事というのが登場。見るからに橋下・現大阪府知事がモデルですが、当然ながら海堂作品風に作り変えられています。

その他目立つ新キャラは、東京地検特捜部から浪速地検特捜部にやって来た鎌形副部長&その部下二人。
村雨府知事が浪速の龍、そしてこの鎌形氏はカマイタチと、海堂さんの大好きな「通り名」を持つクセ有りキャラたちですが、さらに、「イノセント・ゲリラの祝祭」で登場した、スカラムーシュ・彦根さんがまた出てきて、今回は村雨府知事と二人で主役です。

にしても、海堂作品の主役たちって、まーよく喋るわ~。

彦根サンの展開する医療立国・浪速共和国論は、最初のうち「海堂さんは自分がお医者さんだから、ちょっとその視点に偏り過ぎてるんじゃない?」と思って読んでましたが、「人の幸福の最大のものは何か?」と考えてみた時、それはやはり、自分や近しい人々が健康であること、そして安らかに老いを迎えること、なような気がするのでした。

これが例えば「ハゲタカ」に見られたように(原作は未読なのですが)、金融の世界を舞台にした物語だと、「世の中には二つの不幸しかない――金のある不幸と、金のない不幸だ」というような話になるのでしょうが、究極を考えた場合、やはり健康はお金に勝ると思うのですね。

そう思えば、医療を中心とした国造り、という彦根サンの構想も結構ありかも、と思えてきます。
といっても、海堂さんは、医療以外のすべての公的機構とその中枢構成員たち(特に官僚・・・^^;)を完全に見限っておられるため、常に「そこまでダメダメ言わんでも・・・」という気はします。

ただ、本書の冒頭で展開する新型インフルエンザを巡る、から騒ぎとも思える騒動については、現実にそれが起きた頃、なぜあれほど騒ぐのかが私自身本当に理解できなかったため、海堂さんの霞が関による陰謀説も、これまた結構ありかも、と読めたのでした。
物語の中で、浪速のとある老町医者が、これが本当に文明国家の国民の取る行動なのか、と驚きを通り越して嘆きをおぼえる場面、本当に共感しました。

まあ、それは日本だけに限ったことでもないんですけどね。あの時のWHOの騒ぎぶりも何だったんだか。

そして、今回の震災や原発事故に関連する自粛風潮や風評騒動。
これについては本書とは関係ないけれど、根っこは同じ問題だという気がします。
マスコミに踊らされる。お互いを牽制し合う。違う行動をとる人を白い目で見る。・・・和を重んじる、団結して頑張る、といった日本人の長所が、ひとつ間違えばとんでもない、愚かな社会現象につながるということを、常に心にとめておくべきだと思うのです。

そういえば、海堂さんのことだ、きっとそのうち、災害地医療とか、防災医療といったテーマも取り上げてくれるのじゃないでしょうか。
そこにAiが絡むのかどうかはわからないけど、海堂キャラたちが大規模災害にどう取り組んでいくのか、とても興味があるのでした。

・・・もしかして、不謹慎に感じられましたら、あらかじめ、ゴメンナサイ<(_ _)>。


webcitron01.gif


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tag: 海堂尊 
  1. 2011/08/30(火) 22:30:02|
  2. 2011
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「ナニワ・モンスター」海堂尊

関西最大の都市・浪速府で新型インフルエンザ「キャメル」患者が発生した。経済封鎖による壊滅的打撃、やがて仄見える巨大な 陰謀。ナニワの風雲児・村雨府知事は、危機を打開でき
  1. 2012/12/07(金) 18:20:35 |
  2. 粋な提案

コメント

これまでのような医療改革路線とは異なりますが、これはこれで良い作品ではないかと思います。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。
  1. 2012/12/07(金) 18:22:03 |
  2. URL |
  3. 藍色 #-
  4. [ 編集 ]

藍色さん、

この先、大阪(浪速)を舞台にした物語もまた展開していくのでしょうか。楽しみですね。
TBありがとうございました。
こちらからも送らせて頂きます。
  1. 2012/12/08(土) 10:45:31 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #Dud4.962
  4. [ 編集 ]

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