本と旅とそれから 1Q84 BOOK1,BOOK2/村上春樹

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1Q84 BOOK1,BOOK2/村上春樹

個人的に、実にめでたい!
これまで読んだ村上春樹作品中、一番、そして掛値なしに「とても楽しめた」小説でした!



1Q84 BOOK1,BOOK2/
村上春樹(新潮社)


こんなに面白いと知っていたら、もっと早く読んだのに。
去年のうちに友人から借りていたのですが。


2冊とも結構な厚さだし、きっとまた、「はて?だからそれがナニ?」みたいな展開の小説なんだろうから・・・などと、しばらくほったらかしにしておりました。
それが、ようやく読み始めてみたら、あら、なんかちょっと伊坂幸太郎さんみたいな。
現実を描いているようで現実ではない。こゆのをシュールというかしら、と。

パラレルワールド・・・といえば「SFの読みすぎですよ」と、すでに作中人物が警告しているけれど、でもやっぱりパラレルワールドとしか言いようがないですよね。
月が二つ浮かぶ世界、と読んで「第四惑星の悪夢」を思い浮かべた私です――あの話の月は四つだったと思うけど(わかるかなー・・・^^;)。

この世界は間違いなく現実。誰かが死ねば、それは間違いない現実の死。
それでも、空に月はふたつ浮かんでいる・・・。

オ〇ム真理教とブランチ・ダビディアンを足したようなカルト教団、必殺仕事人みたいな美貌の主人公、ミステリアスな美少女、リトル・ピープル――こうドラマチックな要素がたくさんあっては、何気ない人間像、何気ない物語とはいきません。作者の意図したところとは違うかも知れませんが、「フィクション」という色彩の強い物語だと思いました。
だから私には面白く思えたのかも知れません。

「ああ、これってすごいな」と思うような表現があちこちに見られたのも印象的でした。
たとえば――登場人物のひとりが、子どもの頃の思い出に残る少年の話をします。
自分が守ってやった少年。でも、ひと度分かれて以来、一度も会っていないし、これからも会うとは思えない。それでも、その少年のいる光景は、自分の記憶の中にとても鮮やかだと。

「それは俺にとっての大事な風景のひとつになっている。それは俺に何かを教えてくれる。あるいは何かを教えようとしてくれる。人が生きていくためにはそういうものが必要なんだ。言葉ではうまく説明はつかないが意味を持つ風景。俺たちはその何かにうまく説明をつけるために生きているという節がある。俺はそう考える」
これを言うのは、タマルさんという在日朝鮮人の凄腕ボディガードなんですが、このキャラクターがとても魅力的なのです。少々類型化されすぎているとさえ思えるほどです。
まあ、たまたま私自身が「これまで出遭った人の中で、深い意味で一番優しいと思った人」というのがやはり在日朝鮮人だった、という偶然もあるんですが。

それと、男女二人いる主人公の男性の方・天吾くんの人物像にもすごく共感するんですよ。
淡々とした生きざま、とでも言いましょうか。

こんなふうに、共感したり大きな魅力を感じたり、ということって、これまでの村上作品を読んで体験したことありませんでした。
もしかして、私がまだ読んでいない作品(いっぱいあります)に、「1Q84」みたいな感じのもあるのかしら。
それとも、村上春樹さんは本作以降、これまでとは少し違った路線をとろうとされているのか。

もしそうなら、まだ私の知らないめくるめく村上春樹ワールドが、これから展開していく(あるいはすでに展開している)のかも、と、少しわくわくしております。


webcitron01.gif


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tag: 村上春樹 
  1. 2010/03/23(火) 20:10:00|
  2. 2010
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私は最近ねじまき鳥クロニクルを読んだのですが、
ぜひ読んで感想を聞かせてほしいです。1Q84は
まだすべて読んでいないですが、もっとも村上春樹っぽいとの事です。
  1. 2010/03/23(火) 22:28:00 |
  2. URL |
  3. bullet4071 #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

To bulletさん、
「ねじまき鳥」面白いみたいですね?
読んでみたいです(^0^)!
え、「1Q84」、もっとも村上春樹っぽい?それは嬉しいような?
来月にはBOOK3が出るそうですね。
物語がさらにどう展開していくのか!楽しみにしてるところです。
  1. 2010/03/24(水) 22:01:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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