本と旅とそれから かくれ里/白洲正子

本と旅とそれから

かくれ里/白洲正子

白洲さんの本は、以前読んだ「西行(►感想文はコチラ)」に続いて2冊目。
当時書いた「西行」の感想文を読み直してみて、「うーん、我ながらうまいこと言うのぅ」とか思ったのが(←ただのおバカ)、「読んでいて頻繁に『置いていかれる感』をおぼえた」というくだり。

・・・ええ。2年経っても状況は変わりません。
置いていかれまくり。全然ついていけてない。状況は変わらないどころか、悪化してる可能性大ナリ^^;。
「かくれ里」

かくれ里/白洲正子(講談社文芸文庫)

何が一番なさけなかったかといって、漢字が読めないこと。
固有名詞の漢字はもう、全滅です。有名人でない場合は、初出の際にルビがふってあることが多いのですが、昨今の小説なんかだと、章があらたまればまたルビをふってくれて、何度か読むうちに大体覚える(はず)のに比べ、白洲さんの本は、最初に1回ルビつけたら、あとはなし。忘れたら、キモチ悪さをこらえてそのまま読むか、前の方のページを探し回って確認するしかありません。

本書は、「かくれ里」とタイトルにある通り、近畿一円の人に知られぬ山里を、白洲さんが訪れて、その風物と歴史について語るというもの。

――いずれ感想文を書く時に見直そうと思って、小さな付箋を貼りながら読んでいったら、結構バサバサ付きました。いつもは別にこんなことしないのですが、まあ今回は非常に知的レベルの高い御本でしたので、少し丹念に読んでみようかなぁ、などと・・・。

ですが、苦戦に苦戦を重ね、読み終えるまでにとんでもなく時間がかかってしまったため、今、付箋の貼りついたページを開いてみても、一体どの文に何を思って付箋を付けたんだか、全然思い出せない――てか、思い出そうとするのが何だか面倒くさい・・・。もー、ひどいわ~。

本書は昭和46年の発刊ということですから、えーと、1971年。
今から40年前にはかくれ里であったところも、今なら有名観光地になっているんじゃ・・・と思うと、これがさしてそうでもないんですね。知らないところがわんさか。

最初の方に常照皇寺が出てて、「をを、知ってて、行ってみたくてまだ行けてないところだよ」と読んだあの一編が、一番心地よく読めました。このぐらいだと、別に置いていかれた感じしないんですけど・・・。
その他については、地理的にも歴史的にも、はるかに置いていかれましたです(T_T)。

でもですねぇ、まあワタシがひがみっぽいのかもしれませんケド、もー、白洲さん、あちこち行くっていうとすべて運転手付きの車でおいでになるし、テレビや雑誌のお供を連れておいでになるし、どこぞの博物館館長さんや学者先生の紹介をもらっておられるし、絶対真似できないような旅ばかりされていて、ハラ立つです。
ふつうの観光客には、あのようなところであのような方々に親しく話をうかがうなんて、できませんよぅ。

・・・だから、この本でもお読みなさいよ、と言われればそれまでですが。

本書で語られる「歴史」のかなりの部分が、ものすごく古い歴史でした。
歴史と神話の境目ぐらいの辺り。この辺りの話になると、学問が学問であり続けるのもかなり大変な感じ。科学であるために必要とされる証拠が、少ないし、不確かです。
そんな世界だから一層、白洲さんの語り口が楽しげになるんでしょうね。

で、本書でも多く出てくる吉野という場所、魅力的なところですねぇ。
役行者の話や南北朝時代の話で登場するんですが、前者に関してはこれまた、神が人の前に姿を現していた頃の話になるので、ホント、ワンダーランドです。
現代でさえ、花見客が押し寄せる辺りの吉野は、そのほんの一部にすぎないのだとか――そう言われても、「へぇ~」としか反応しようがありませんが、あーつくづく、人間、地位を確立することは難しくても、確立してしまえば後は楽しいようですねぇ。うらやましいわ~。


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  1. 2011/11/13(日) 22:30:00|
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