本と旅とそれから 枝雀落語大全第十三集「仔猫/つる」/桂枝雀(DVD)

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枝雀落語大全第十三集「仔猫/つる」/桂枝雀(DVD)

先日、枝雀さんの師匠・米朝さんの「つる」のDVDを聞きました。
もしかして、聞き比べたら何かわかるものがあるかも?と思って、同じ演目を探し出して借りて来てみたのですが――まあ予想できたことではありますが、違う部分はちらほらと目についたものの、大きな意味で「師弟の大きな違いはココ!」なんてのは見つけられませんでした^^;。
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枝雀落語大全第十三集「仔猫/つる」/桂枝雀(DVD)

てか、ただわけもわからずぼーんやり聞いているだけなので、ぼーんやりした感想しか得られないというのが現状でございます。

「仔猫」は、可愛らしい題ですが、なんだか怪談。作品解説を読んでみると、やっぱり怪談なのでした。
でも、落語で怪談ってわけわかんないです。落語って「お笑い」なんでしょー。それで怖いというのは?


可笑しい口調で語られる怖い話、といいますか。
夜な夜などこかへ出かけて行く女は、いったいどこで何をしているのか。夜になると見せるという不気味な笑いはいったい何?
・・・だけならふつうに怪談なんだけど、それを関西弁で面白おかしく(?)語られると、笑ったらいいのか怖がったらいいのか、わけわかんない~。

全体では、怪談じゃない部分の方が多いのですが、そっちの方は純粋に楽しい。
にしても、枝雀さんの高座というのは、やっぱり音声だけ聞くんじゃもったいないですね。録音だけじゃなくて録画が残されていた本当にありがたい。

昔の落語は――というか、録音・録画技術が世に登場する前はすべてそうでしょうが――、何ひとつ後に残されることのないその時その場限りのものなので、どんな名人の芸であっても、それを聞いた人の心の中に「面白かった」という思いが残るだけ、そしてそれが究極の粋というものだ、みたいなことをどこかで読みました(たぶん三浦しをんさんの文章でしょう)。
「確かにそうだ!」としみじみ同感をおぼえたものの、でもやっぱり過去の名人の高座を今でも楽しめるっていうのはよきことですね。

で、「つる」。
やっぱり枝雀さんはジェスチャーがすごく大きくて多い。ついでに速い。瞬間芸な部分多し。
そんなところは米朝師匠にはなかったけれど。

どちらが自分の好みかしらと考えてみたのですが、正直なところ、どちらもいい感じ。
楽しいのは枝雀さんかなと思いますが、米朝師匠の高座も何か引き込まれるんですよね。音声的に米朝師匠の方が聞きやすいし、こちらを先に聞いたから、というのもあるかも知れません。

枝雀さんの腕と手の動きは、ホントに鶴(の首)っぽくて感心しました^0^。

この高座の時は、観客の中に、最初から最後までひとりだけすごく笑う女性がいて、ヘンに目立って(もちろん音声だけですが)ました。途中で枝雀さんがそれについてちょこっとコメントしてるように思うんですが、ダイレクトにではなく話に織り交ぜているようなのと、例によってすごく早口なのとで、確かにそうかどうかはわからないんですけど・・・。
声からするにそうご高齢の方ではないようなんですが、もうしょっちゅう高笑いを発していて、あれはもしかして迷惑の域に達していたのでは・・・^^;。

DVDの最後に収録されていたミヤコ蝶々さんとの対談も楽しかった。
対談といっても、ミヤコ蝶々さんが一方的に喋ってるんですが。「緊張してます」とロクに言葉を発せず、何度も額(と、頭も)の汗を拭っておられる姿は、これが喋りを職業とする方かしらと思うほどでした。枝雀さんご自身が言っておられますが、かなり人見知りもされるそうで、ああ、そうかもね~と納得しました。

最後にミヤコさんが、年齢を重ねていけば噺家の芸もどんどん変わり磨かれていくので、これからあなた(=枝雀さん)がどう変わっていかれるのか楽しみです、と話されたのが、後に枝雀さんが60歳を前に自死されたことを思うと、どうにも寂しく思えました。
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tag: 落語 桂枝雀 
  1. 2012/04/12(木) 22:00:01|
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