本と旅とそれから シティ・マラソンズ/三浦しをん、あさのあつこ、近藤史恵

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シティ・マラソンズ/三浦しをん、あさのあつこ、近藤史恵

図書館の蔵書検索で三浦しをんさんの著作を探していたら、本書がヒット。
なのであまりよく見もせずに予約して借りて来てみたら、三浦さんだけでなく、ほかの2人の作家さんとそれぞれ中編をひとつずつ持ち寄った形のアンソロジーでした。

なんでも、アシックス社のイベントがらみでできた1冊のようです。
三浦さんがNYシティ・マラソン、あさのさんが東京マラソン、近藤さんがパリ・マラソンをモチーフにした物語を書かれています。
「シティ・マラソンズ」

シティ・マラソンズ/
三浦しをん、あさのあつこ、近藤史恵(文藝春秋)


アシックスがスポンサーということで、マラソンについて、というか、ランニング・シューズが大きな要素として物語に組み込まれています。1作だけがそうなら特に気づきもしないところでしょうが、3作続けてそうなので、いやでも「あ、やっぱりアシックスだからか」と思います。
別に、それが鼻についてイヤってことはないのですが。

最初が、三浦さんのNYシティ・マラソン。
実は私、二十年ぐらい(!)昔のことになりますが、このマラソンを現場でちょっとだけ見たことあるんです。たまたま仕事でニューヨークに行ったその到着日がマラソンの日で、そうとは知らずに街を歩いていたら、セントラルパーク近くのゴール地点に行き当たったんです。

そもそも、マラソンのゴール地点というのもその時に行ったことがあるっきりなので、ほかのマラソンのゴールがどうなのか全然わかりませんが――遠い記憶に残るNYシティ・マラソンのゴール地点は、エラく楽しそうでした。ゴールには風船で形作ったアーチがあって、たくさんの人が笑顔でした。
私が行ったときは夕方で、おそらく最初の人がゴールしてからすでにかなりの時間が経っていたのじゃないかと思うんですね。というのも、その場の雰囲気が全然テンションのないものに感じられたからなんですが。

スポーツっていうより、娯楽イベントみたいな感じでした。

本書に収められている小説が描くマラソンはどれも「シティ・マラソン」。ちゃんとした定義は知らないのですが、おそらく一般参加のランナーがたくさんいるのがシティ・マラソンなのでしょう。
着ぐるみ着て走る人もいたりするようです。あんまり真剣じゃない・・・というか、楽しむためのイベントなんでしょうかね、やっぱり。

とはいえ、やはり基本は42.195キロを走るってこと。
おそらく1キロ走ることもできないと推測されるワタクシなどの目から見たら、完走できるってだけでとんでもない偉業と思えます。

それほどの距離を走りながら、みんなどんなことを考えるのかな。どうして走ろうと思ったのかな。
その辺りから物語が生まれていくという感じです。

パリ・マラソンを描いた近藤史恵さんという作家さんは、今回私は初めて読みました。
正直なところ、文章とか人物描写とかについて特にこれといった感想はありません。
ニューヨークも東京もそうでしたが、マラソンという競技の性質上、あそこからこちらへと、有名スポット、観光スポットを巡っていくような描写になります。

そうなるというと、やっぱりパリは好きな場所だから、うっとりしちゃいます。
マラソン当日に至るまでの描写も、最初は観光レポートみたいな気がして「ふふん」なんちてさっさか読んでましたが、やっぱり段々と、パリの香りに酔ってしまったのでした。

ああ、パリ行きたいなぁ。
今すぐっていうのはちょっと無理ですけど、死ぬまでに、でもって体が動くうちに、1年ぐらいパリに滞在してみたいものです。
そんなことをぼーっと夢想していると、何だか切ない気持ちになりました。

可もなく不可もなく、さらりと読んだ1冊でした。


webcitron01.gif


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tag: 三浦しをん あさのあつこ 
  1. 2012/06/08(金) 22:00:01|
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