本と旅とそれから 祇園の男/瀬戸内晴美

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祇園の男/瀬戸内晴美

某検定の公式ガイドブックの「男衆(おとこし)」の項目に、「男衆については瀬戸内晴美(寂聴)の小説『祇園の男』に詳しい。」とあったので借りて来たのですが、この本はもしかして、現在絶版なのかしら?
Amazonをはじめオンライン書店では、新本は買えないみたいです。そのため画像もなくて、(▼)にとりあえず載せた画像は、この本をもとに瀬戸内さんが脚本を書かれた、舞台のパンフです。
「祇園の男」

祇園の男/瀬戸内晴美(文春文庫)

検定もそうですし、京都観光のTV番組などで祇園や舞妓さんの話が取り上げられるときは、綺麗、楽しい、はんなり、といったことばかりが語られますが、言うまでもなく、花街というものは本来、春を売るところだったわけで、少なくともかつては、中で働く女性たちにとって「苦界」だったわけです。
そんな厳しい世界であれば、客として覗いてみたいと思っても、おいそれとは足を踏み入れることのできないところだったんだろうなと想像できます。


戦前の祇園を舞台にした物語――といっても、すぐほかに思い浮かぶのは「SAYURI」(邦題を確かめてないんですが、映画と同じかな?^^;)ぐらいですが――って、華やかな反面、暗い面も感じさせます。映画やドラマでもそうですよねえ。足抜けしようとして捕まって折檻されたり、性病に罹ってぼろぼろになって死んでゆく娼妓たちの様子は、哀切で、見ていてどよ~んとします。

この「祇園の男」は、そんな女たちが主役の世界に生きる男の存在に注目しています。

それにしても、祇園の「男」の話の前に、そもそも祇園に「生まれた女」ってどんな存在なんでしょう。
イメージとしては、祇園の舞妓・芸妓って、借金のカタとか、生活の術に困って、不本意ながら花街にやって来る人が多いという感じだったのですが、おそらく中には、別に必要に迫られてないのに、なりたくて舞妓になる人や、置屋やお茶屋に生まれた女性っていうのもいるでしょうよねー。

祇園町の舞妓でも、祇園で生まれ、祇園で育って、祇園で舞妓に出た妓は、サラブレッドやいうて、誇りにも自慢にもしてはります。祇園町で子供が生まれると、男やったらちっとも喜ばしまへん。女やったら、将来、ええ舞妓にでけるし、どんな玉の輿に乗る運命かしれへんいうので、えろう喜ばはります。

と語る主人公にして語り手の男は、自身、祇園に生まれ育って男衆になるわけですが、男衆という職業も、なかなかフクザツなもののようです。
自分からなりたくてなる男はいない(orいなかった)そうです。

まあそうかも。
現在ならば、祇園や舞妓・芸妓そのものが大きく違ったものになっているのですから、男衆という職業(今はどういった形で成り立っているのかわかりませんけど)への認識も昔とはたぶん全然違ったものになっているでしょうけど、戦前という頃ならば・・・。
確かに、「何でこんなことしなきゃなんねーんだ(in 京都弁)」と、悔し涙もわいたかも。

「祇園の男」は、中編集。表題作は文庫版で40ページ余りの小説です。


webcitron01.gif


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tag: 瀬戸内晴美 京都の本 
  1. 2012/11/11(日) 22:00:02|
  2. 2012
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  1. 2012/11/11(日) 23:37:24 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集 ]

鍵コメさん、

私の方もご無沙汰してしまいまして~<(_ _)>。

私もここのところちょっとだけ忙しくしております。
まあ、忙しいっていうより、いつもの通り、ぐずぐずしているだけ、とも言えるのですが^^;。
今年の京都は、昨年とはうって変って、もうすでにあちこちで紅葉見頃を迎えているようですね。
高山寺ですか!はぁ、いいな~・・・。
私がお邪魔する頃には、高雄はもう紅葉が終わっているんじゃないでしょーか。

某検定は・・・去年と比べればかなり勉強してまふ!
が、去年はほとんど受検料をドブに捨てたよーなもんでしたので、比べて勉強してるってもあんまり意味がない感じです。
行ったことも見たこともないものについて記憶するのすっごく大変で、ゼツボーしてますよぅ。
漢字って難しいですねぇ。

高山寺の記事UPを楽しみにさせて頂きます。
  1. 2012/11/12(月) 23:56:50 |
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  3. lazyMiki #-
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