本と旅とそれから 「舟を編む」

本と旅とそれから

「舟を編む」

「舟を編む」01


く、く、く、くぅぅ~!良い~~(T_T)。
笑いあり、感動あり。
そして何より、原作を読んだときに思い描いたイメージをまったく損なわない!素晴らしい映像化です。
(なお、三浦しをんさんの原作「舟を編む」の感想は►コチラ。)
つい最近まで、同じ三浦さん原作の「まほろ駅前番外地」のテレビドラマを毎回(初回は見逃したのだが~^^;)見ていましたが、今回の主役・松田龍平さんは「まほろ」でも主演でした――正確には、主演二人のうちの一方でした。行天クンの方。ちなみに、多田クンを演じていたのは瑛太さんでした。
このドラマもよくてね~~。すっごく楽しめました。

正直なところ、瑛太さんは多田クンのイメージにはちょっと線が細すぎると思ったんだけれど、彼の多田は独自の魅力を備えていて素敵でした。
松田龍平さんの行天クンは、もー、へろへろしてるしちゃらんぽらんだしどーしよーもないけど何ともいえず愛嬌があって、というキャラで、ぐちゃぐちゃな魅力的な人物でした。

今回同じ役者さんが演じる馬締クンは、打って変って地味で不器用でひたむきな人物。


「舟を編む」02


共通だったのは、こもったような滑舌の悪い喋り方ぐらいでしょうか。
原作の段階でもう、この辞書に命をかける若者は本当に魅力的でしたが、それが見事に生きた人間になっておりました。
これだけ原作の魅力を見事に映画に作り上げるとは、監督はもちろんですが、脚本家が素晴らしい!

馬締クンや、かぐやサンが暮らす早雲荘って、どこで撮ったんだー!あの素晴らしきボロ家。
セットかなぁ。あるいは、東京という設定で、全然違うところで撮ったのでしょーか。部屋の扉についている変形四角のすりガラスの窓、昔おばあちゃんのうちの応接間の扉に、よく似た窓がついていたなぁ、と懐かしく思い出しました。

馬締クンの同僚の先輩・西岡さんを演じていたのがオダギリジョーさんなのも、原作者が三浦しをんさんだと思うと、くすっときます。だって、三浦さんの初期の頃のエッセイには確か、オダジョーの大ファンだということが熱く語られていましたもの。デビューしたての頃、そのことを知った人が、オダジョーに紹介してあげようかと言ってくれたけれど、とんでもないと辞退した、というんだったと思います。
それがいまや、ご自身の作品の映画に出演しているんですもんねえ。

ハンバーガーショップに用例採取に訪れた松田=馬締と加藤剛さんが、女子高生の会話から「BL(=ボーイズ・ラブ)」なんて言葉を拾うシーンなんて、三浦さんの悪戯としか思えない。


「舟を編む」0


オダジョー以外の登場人物たちもみなグーでした。
宮崎あおいさんは、役どころとしては「天地明察」の主人公の妻とほとんど同じ。作品自体、「天地明察」と「舟を編む」は近いものを感じますが、頑張る主人公を支える妻を演じるのが両方宮崎あおいさんというのは――役にははまっていてよいのですが、キャスティングの発想が少々貧困かも、です。

加藤剛さんもよかったです。でも、年配の俳優さんが年とって死ぬ役を演じるのって、どんな気持ちがするのかしらと思ったり。見ている方でさえ、何となく寂しいのですから。

不器用だから、中途半端なことや、適当なところでやめておくということができない主人公。
だから、仕事も、まったく出来ないことと命をかけて取り組むことの二種類しかない。でも、タケおばあさんが指摘したように、一生を捧げる仕事に巡り合った彼は幸せものです。
地味で風変わりで、でもじわ~っとにじみ出てくるような、馬締クンの幸せが見える映画でした。

►「舟を編む」オフィシャルHPはコチラ
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  1. 2013/05/01(水) 22:00:00|
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