本と旅とそれから 三匹のおっさん ふたたび/有川浩

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三匹のおっさん ふたたび/有川浩

「三匹のおっさん」(感想文は►コチラ)の続編。
なんかこう、のーんびり、寒い日にあったかい部屋で、お煎餅でもポリポリやりながら読みたいような本です。でもって、そうした本が、ジャンルを問わず何より好きなんじゃないか、と思うこの頃。本の内容というより、その本を読んで自分がどんな心もちになるか、ということの方が重要といいましょうか・・・。

「三匹のおっさん ふたたび」

三匹のおっさん ふたたび/有川浩(文藝春秋)

「三匹のおっさん」を読んだとき自分が書いた感想文を読み返すと、当時凹んでいた私を元気づけてもらうにはちょっとパワー不足だった、ということのようです。
・・・あー、思い出した。本のことじゃなくて、当時の凹みの原因。思い出したくない話です。今現在は幸い特に落ち込んでるわけではないので――だからってわけではないでしょうけど、気楽に楽しめました。


物語の中で、三匹の還暦のおっさんたちが様々な困った人々に遭遇するんですが、その時彼らが感じるフラストレーションに非常に共感できてしまって、軽く不本意^^;。
多くの場合、おっさんたちが怒りを感じる対象は、なっちゃない若者たちです。万引きしたり、たむろってタバコを吸ったり、ゴミを散らかしたり・・・。それを注意すると、アンタは警察じゃないんだから、自分たちとは関係がないんだから、何の資格があって自分たちに注意なんかするんだ、とわめきたてる。

昔だったらすぐさま怒鳴りつけて叱り、場合によってはゲンコのひとつもくらわせるところなのに、今では相手の機嫌を損ねないように気をつけて言葉を選ばなければならない。万引きみたいなのは、警察への通報という奥の手が使えますが、そうじゃなければお客さんとトラブって損をするのは店の方。
・・・そうそう、「三匹のおっさん(本書の前篇)」を読んだときに凹んでいたのは、まさにそれに類する問題が原因でしたよ!思い出したくはないんですけどっ。

無理が通れば道理が引っ込む!ふんっとに!
価値観の多様化っていうけれど、どこまでが許容範囲なんだか――その程度の多寡が、年寄りと若者を分けるんだろうかのぅ・・・。

ちなみに、三匹の一人キヨさんには高校生の孫がいて、この孫・祐希(♀)というのが、茶髪の今どきふうの若者の割に、道徳観念がしっかりしているんですね。ついつい「今どきの若いもんはなっとならん」みたいなことを口にしたがる祖父に、きっぱりと「問題は年齢じゃない、どーしよーもないジーサンだって多いぞ」と、意見する。店(この祖父と孫は、偶然とはいえ同じゲームセンターでバイトをしているのです)に迷惑をかける客に注意をしてトラブルを起こしかけた祖父をさりげなく孫が助け、後で「ジーサンは客あしらいなんてできないんだから、自分で何とかしようとするな、他の店員を呼べ」と説教したりも。

一方で、剣道の達人で、勇気があって、年の割には頭もそんなに固くない祖父のことを、実はこの孫は結構尊敬している――大変ステキな祖父孫関係を築いているキヨさんと祐希。そもそも、高校生の孫の説教を素直に聞く祖父っていうのがエラいじゃないですか!
見回せば、彼らの周囲にはいい感じの人間がたくさんいる・・・。
これを言ってはおしまいってもんですが――いかにもお話って感じのステキすぎる人間関係だわね。

スカっとする勧善懲悪のパターンにはまっていないのは、リアル感を出そうとすればこそでしょう。今どきの物語では、ハッピーエンドのパターンはあり得ても、勧善懲悪はウソ臭さが強すぎるのかな。だもので、三匹も、思ったほどのさっぱりした話の結末を見られないこともしばしばですが、多少のもやもやを胸に留めたまま、そしてそれを飲み屋で酒に紛らせながら、還暦のおっさんたちは元気に生きていく。

真似できません^^;。

webcitron01.gif


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tag: 有川浩 
  1. 2013/12/12(木) 22:00:01|
  2. 2013
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剣道の達人・キヨ、柔道の達人・シゲ、機械をいじらせたら右に出る者なしのノリ。「還暦ぐらいでジジイの箱に蹴り込まれてたまるか!」と、ご近所の悪を斬るあの三人が帰ってきた! 書店万引き、不法投棄、お祭りの資金繰りなど、日本中に転がっている、身近だからこそ厄介な問題に、今回も三匹が立ち上がります。ノリのお見合い話や、息子世代の活躍、キヨの孫・祐希とノリの娘・早苗の初々しいラブ要素も見逃せません。漫...
  1. 2014/06/07(土) 15:50:35 |
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コメント

前作同様、サクサクと読めました。
とても面白かったですね。元気が出ました。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。
  1. 2014/06/07(土) 16:27:44 |
  2. URL |
  3. 藍色 #-
  4. [ 編集 ]

藍色さん、

そうそう、サクサク読めて元気が出る、ですね^^。
有川浩さんの小説はすべからくそれ、て感じでしょうか。
TBありがとうございます。
私も送らせて頂きます。
  1. 2014/06/08(日) 22:09:53 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #Dud4.962
  4. [ 編集 ]

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