本と旅とそれから とっぴんぱらりの風太郎/万城目学

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とっぴんぱらりの風太郎/万城目学

本年第1冊目は、万城目さん初の時代物。
にして、第150回直木賞の候補作品に挙げられている作品です。発表は今月16日とか。

取る!きっと風太郎(「うたろう」じゃなく、「うたろう」ですよ)が取る!文藝春秋の刊行だし!
・・・といっても、今回の他の候補作を見てみても、どれも読んだことがなかったので、比較して風太郎が一番よい、というような客観的な意見では全然ありまっせん。(とりいそぎ、もう一冊図書館に予約を入れてみましたが、まったく間に合いそうにありません。)

ただただ、本書が大変面白かったから、記念すべき第150回の直木賞を取って欲しいということなのでした。
「とっぴんぱらりの風太郎」

とっぴんぱらりの風太郎/万城目学(文藝春秋)

700ページオーバーの「辞書のよう(←母の形容)」に分厚い本書。
年末から年始にかけて読みました。しかし、これだけ嵩張る本だと、さすがに持ち歩いて電車の中で読むことができない(近所の整骨院の待合室には持ち込んで読んだけど)うえ、年末は部屋で落ち着いて読む時間も思うように取れなかったため、面白い本だった割には読み終えるまでに時間がかかってしまいました。


(以下、ネタバレありますので、ご注意下さい。)
これまで、万城目さんの小説で一番面白いと思ったのは「ホルモー六景(感想文は►コチラ)」だったかと思います。次が「鹿男(►コチラ)」かな。あ、「かのこちゃん(►コチラ)」も、最近読んですごくよいなと思いました。
が、現在はこの「風太郎」が万城目作品マイ・ナンバーワン、です。

戦国末期を舞台に、伊賀のしのび・風太郎とその仲間たちが、豊臣家終焉のひと幕に大活躍する物語です。

先日読んだ万城目さんのエッセイ「ザ・万字固め」の冒頭がひょうたん栽培についてだったのですが、その実体験が存分に活かされている本書。物語の中で、ひょうたんは単なる小道具ではなく、重要登場人物です。

にしても、一番言いたいのは――ラストですね・・・。
ああなりますか。ある意味、大人の結末って感じではありますが。安易なハッピーエンドにはしない・・・ってことなのかなぁ。私などは、結末のハッピー度合を上げてもらえるんだったら、ちょっとぐらいとってつけたような状況展開でも我慢するけど(なぁ~んて言っておいて、実際にそうなったら文句つけるんだろうなぁ、ワタシ^^;)!

結局のところこの物語のテーマは――友情?かな?
オーラス直前までは、「このラストは『スター・ウォーズ(一番古いの、ね)』だな。これって冒険ヒーロー物語の一種の定型なのかな?」とか思っていたんですよね。
最後に向けどーっとなだれこむ部分の迫力は大したものです。大阪夏の陣の最後、大阪城落城、秀頼自刃の場面。炎を上げて崩れ落ちる大阪城天守閣、封印が解かれて天へと帰るひょうたんの精(?)、決死の突入をはかるしのびたち(そのひとりが風太郎)、その行く手を阻むワルモノ一味。

ひょうたんの精は超能力を持つ妖術使いでもあり、風太郎とは一種深い結びつきを持っています。なので、風太郎が本当に危なくなったら助けてくれるんじゃないか、と、最初はたかをくくっていました。
が――。
風太郎とは仲の悪い、でも風太郎よりよっぽど腕のたつしのび仲間の「蝉」が、最後にきて味方についてくれたので、こうした要素をまとめると「スター・ウォーズ」の、最後にデス・スターに突入するシーンとよく似ていると思ったんだけどなぁ・・・。

風太郎の物語は、ハリウッドのスペオペ映画のような、華やかなハッピーエンドとは違う展開をたどります。風太郎には、三寧坂のひょうたん屋さんをやって欲しかったんだけどな。
・・・いや、でも、あのラストは必ずしも風太郎が死んじゃったということにはならないかも。最初に残菊(ワルモノの親玉)に斬られたときだって、死んだみたいだったけど百に助けられたんだし・・・。
でも、風太郎ひとり助かるんじゃ、読み手としては我慢できない。常世も、黒弓も、蝉も生き残ってくれなきゃイヤだぃ――っても、蝉はどう考えてもダメだわね~・・・。

登場人物たちの生死に思い入れるっていうのは、物語に引き込まれた証拠です。実のところは、いわゆるルースエンドというか、「あの話はどうなったんだ」という要素がいくつか残っていて気にはなるんですが、それも忘れるほど、風太郎と一緒に、京都(戦国時代でもやっぱり吉田山なのね^^;)や大阪を飛び回ってしまいました^^。

webcitron01.gif


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