本と旅とそれから 秋月記/葉室麟

本と旅とそれから

秋月記/葉室麟

「風太郎」、直木賞取れませんでしたね・・・。大変な力作長編だったし、わくわく楽しめたんですけど。
力作はほかにもあったということなんでしょう。今度は本屋大賞にノミネートされたそうですね。

ま、それはさておき。

傑作揃いだった年初の3作のあと、相変わらずの「図書館の本棚でたまたま見つけた」級ののんびり読書に戻っております。葉室麟さん――全然知らなかった初めて読んだ作家さんなんですが、この方もすでに直木賞を受賞されているんですね。
「秋月記」

秋月記(あきづきき)/葉室麟(角川文庫)

北九州の小藩・秋月藩を舞台に、藩士・間(あいだ)小四郎の生涯を描いています。
秋月藩て架空の藩なのかしらと思ったのですが、どうやら実在したようですね。間小四郎が実在の人物だったかどうかは――歴史上よく知られた大藩、有名人物以外となると、いきなりもう架空の話と同レベルの認識しか持ちあわせなくなってしまうのでした^^;。


たぶんこのあとに感想文をUPすることになる「ジェノサイド」を読み始めたあとに本書を読み始めたのですが、持ち運べない単行本なうえにかなりの長編である「ジェノサイド」を読むのに時間がかかっている間に、本書の方はちゃっちゃと読み終えてしまいました。

実をいえば本書については、最初の数十ページを読んだ段階で、いまひとつ面白いと思えないので途中でやめてしまおうかしらという思いもちらりと頭をよぎったのです。何だか最近、一生のうちに読むことのできる本の数なんて限られているんだし、面白いとも思えない本を我慢して最後まで読むのなんて、時間のムダではなかろうか?などという思案が働くようになってまして、時々、読みかけた本を途中でやめてしまうようになったんです。
果たしてそれが良いのか悪いのかわからないのですが、本を読んで楽しい思いをする時間というのはすごく貴重なものですから、それは貪欲に追求していきたいんですよね。

本書については、「・・・だからもうちょっと読んでもつまらなかったら途中でもやめよう」と思い、その場合代わりに読む本まで用意して出かけたところ、まあ何となく最後まで読んでしまった、という次第です。
実は、「ジェノサイド」の前にも別の本を読みかけたんですが、こちらについては内容が好きになれず、その時点ですっぱり読むのをやめてしまったんです。年をとってこらえ性がなくなったというのもあるのかなー。諦めが早くなりましたねぇ。

ともかく、そんな調子ですので、面白くてずんずん読んだ、というのとは違う1冊。
知らない藩の知らない人物についての話なので、頭の中で物語世界が見えてくるまでに時間がかかったし、見えてきたような気になったあとでも、ちょっと色彩の薄い映像だったという感じです。

この間小四郎という人物は、武家の二男坊として生まれ、他家に養子に入り、持ち前の才覚と努力で藩の重役へと出世していきます。物語はその様子を、彼の周囲の人々との関わりなど含めて淡々と綴っていきます。
この「淡々と」が、ホントにかなりの「淡々と」ぶりで、パサパサすぎる最中のごとく、口に入れてもいまひとつしっくり美味しいと思えない、というようでした。まあでも、ちょっと我慢して口の中にとどめておいたところ、中の餡は思いのほか香り高く美味しかったんですが。

この葉室麟という作家さん、作品リストを見てみると、題名を聞いたことのある作品などもあるし、本書の巻末解説を読んで興味をひかれた作品もあるので、ほかの本も借りてみようと思っています。
とりあえず本書については、初めてこの作家さんの小説に遭遇しました、の記録程度です。


webcitron01.gif


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  1. 2014/01/25(土) 22:00:00|
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葉室 麟

葉室作品は「秋月記」をはじめ多くの作品の舞台に九州地方が登場します。これはハムリン先生が福岡生まれで現在も福岡県久留米市在住などが影響しているものと思われます。先生は「秋月記」を含め4度直木賞候補になり5度目の「蜩ノ記」で第146回直木賞を受賞されました。
感動を呼んだ「蜩ノ記」は役所広司、岡田准一、堀北真希、原田美枝子等の出演で映画になり今年10月4日に全国公開となります。
葉室作品、全作品を読破しましたがいろいろ個人的な好みはあると思いますが私の中では次の3作品です。大変、余計なお世話とは思いながらもお薦めいたします。

「銀漢の賦」男と男の友情を描いた傑作。先生自身も最も好きな作品
「蜩ノ記」発売20数万部突破!言わずと知れた映画にもなる傑作。
「蛍草」娘を持つ父親としてラストは泣けました。

葉室 麟ー1951年北九州市小倉生まれ 西南学院大学 文学部 外国語学科 フランス語専攻卒業。フクニチ新聞社、九州朝日放送を経て53歳で文壇デビュー、今注目の時代小説作家。
  1. 2014/01/26(日) 11:45:59 |
  2. URL |
  3. ひろ #Z0eBfVjg
  4. [ 編集 ]

ひろさん

コメントありがとうございます。
葉室麟さん&葉室作品に寄せるjひろさんの熱い思いが伝わります。
お薦め作品もありがとうございます。「蜩ノ記」は、私も名前を聞いたことがありました。評判も高い作品のようですので、早速図書館で予約を入れました。
私としては「乾山晩愁」に興味がひかれています。尾形光琳・乾山兄弟の物語を読んでみたいからなんですが。葉室さんにとってはデビュー作なのでしょうかね。そのうち読んでみたいと思っています。
ひろさんも葉室麟さんと同じ北九州の方でしょうか(IPアドレスがそうかなー、と)。今年はNHK大河の官兵衛で盛り上がってますか?^^
  1. 2014/01/26(日) 20:37:29 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #Dud4.962
  4. [ 編集 ]

いつもlazyMikiさんの読書記録を参考にさせている私としては、lazyMikiさんのログに葉室さんの本がないなーと思っていたんです。かく言う私も葉室さんの本を読みだしたのはおととしくらいで日は浅いのですが…、今のところどれも結構楽しめました。
残念ながらブログで読書録を書き始めたのが最近なのでブログの記事には存在していないのですが、「散り椿」「千鳥舞う」「霖雨」「花や散るらん」を読みました。この中では「散り椿」と「霖雨」がより好きでした。ただいずれもしっとりとした時代小説で、感動も穏やかなものでした。lazymikiさんですと絵画の造詣も深いので「千鳥舞う」あたり女絵師のお話なのでお好きかもしれないかなと思いました♪
  1. 2014/01/27(月) 20:22:54 |
  2. URL |
  3. lundi #dkQVFjxY
  4. [ 編集 ]

lundiさん、

葉室麟という作家さんの存在を知ったのがほんの数週間前ですからねぇ。はっはっは(←開き直り)。
書店でも図書館でも、山ほど本があって、読んだことないのばっかり並んでいて困ります。
何十年か後の自分にタイムスリップして戻って来てもらって、「これは読んでアンタ感動してたよ」と、オススメしてもらいたいです。

「千鳥舞う」ですかー。予約だ予約だ~。
三浦しをんさんの新刊とかを入れてしまうと、数少ないうちの図書館の予約枠が埋まってしまって動かなくて困るんですが。
母の分も使って、予約します。
おススメ、ありがとうございます。
  1. 2014/01/27(月) 21:56:54 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #Dud4.962
  4. [ 編集 ]

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