本と旅とそれから たぶんねこ/畠中恵

本と旅とそれから

たぶんねこ/畠中恵

しゃばけシリーズ第12弾(たぶん)。
図書館に予約を入れたのは昨年9月。それがようやく今月初めに回ってきたのでした。
複本が何冊あるかってこともありますけど、どうやら少なくとも狭山市では、相変わらず人気の高いシリーズのようなのでした。
「たぶんねこ」

たぶんねこ/畠中恵(新潮社)

毎度のことながら、特にこの1冊についての感想があるってものでもありません。しゃばけシリーズ全体が、心ほんわか、とにかく和む。この最新刊についても然り。
鳴家が可愛らしい。兄やたちがヘンで面白い。妖の仲間たちが楽しい。毎度、それです。


毎度それですが、それに加えてときどき描かれるのが、命のはかなさみたいなもの。
以前、桜の花の精が登場したときもそんな一篇がありました。桜の花の咲く間だけ姿を見せる少女。その少女と共に和やかに花を愛でる若だんなの心には、言葉にはし難い、透き通った思いがあった――というようなお話だった記憶が。

今回は、特にそのテーマを中心に据えたお話があったわけではありませんが、若だんなの幼馴染で和菓子職人見習いの栄吉がなかなか腕が上がらないでいるのを、佐助が慰める場面があるんです。妖である佐助の「焦っても、仕方がありませんよ」という言葉を聞いて、若だんなが、でも佐吉にとっては百年も短いんだろうなと思うのです。

若だんなが歳を取って死んだら、余りの速さに妖達がびっくりするのではと、若だんなは時々思っていた。

さらりとある一文ですが、ちょっとぐっとくるものがあります。
そう、若だんなを守り大切にすることを至上任務と心得ている兄やたちや、若だんなを取り巻いて、お菓子を食べて四方山話に興じることを何よりの楽しみとしているそのほかの妖たちは、おそらくあと百年しないうちに若だんながこの世を去ったら、どうなってしまうんでしょ。

妖にもバーンアウト現象って起きるんですかね。
それとも彼らは、彼らの長~い生涯の中の、ほんの短い時間を共に過ごした若だんなの思い出を大切に、その後も楽しくたくましく生きていくのでしょうか。
・・・そう考えると切ないけど、もしかすると、若だんなに子供が出来て、今度はその子供(たち)を守るのに大わらわ、という展開もあり得ますね。そして、心和む物語はずっとずっと続いていく。

それだ。それに違いない。

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tag: 畠中恵 しゃばけシリーズ 
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