本と旅とそれから 県庁おもてなし課/有川浩

本と旅とそれから

県庁おもてなし課/有川浩

なにしろ本書に先立って読んだ「虚無への供物」に手こずりまくったので、最近は本読みが少々スローになっている感があります・・・。
でまた、なかなか読みにくいとも言えた「虚無」の反動で、読む前から読みやすいことがわかる有川作品を手に取ったのは、ちょと安直だったかな・・・って、楽しく本を読んでなにがマズイのってことですが。
「本読みはそれなりに高度に知的な活動だ」と気取りたい自分が、軽く舌打ちもの・・・かも。
「県庁おもてなし課」

県庁おもてなし課/有川浩(角川書店)

確か映像化もされていたはず、ならば面白いはず、という予測で借りて来た1冊。まあ、最近の有川作品ならば(「図書館戦争」以前のものは手をつけていないのでわからない)、「つまらない」という心配はまずないと思うんですけど。

予測に違わず、読みやすく、読んでいて楽しいお話でした。

最近読んだ有川作品の中では「空飛ぶ広報室」「フリーター、家を買う。」「シアター!」(リンク先はそれぞれの読書感想文です)などと同じく、ひとつのはっきりしたテーマの下に展開していく小説です。なかでも「空飛ぶ」と大変似ています。順番でいくと、本書のすぐ後に「空飛ぶ」が発表されているのかと思います。

読み手は、描かれているものに興味をそそられ、本書ならば高知県を訪れてみたくなり、「空飛ぶ」ならば航空自衛隊への親しみを増す。まさに、非常にハイレベルのプロモーション効果をもたらすもの、と言えるでしょう。あ、それで言えば、三浦しをんさんの「神去りなあなあ」や「仏果」なども、林業や文楽にとって同じ効果があるでしょう。人気作家が題材として取り上げれば、何でもそうしたものですかね。「海猿」で海上保安庁の入庁希望者が激増したのも同じか。多くのの人の目にふれるメディアの力ってことですね。

・・・と、最初からとりとめというかまとまりがなくなってますが。

高知県に実在するという県庁おもてなし課を舞台に、県の観光振興に奮闘する人々と、特に後半は、有川さんお得意の若者のほんわかラブストーリーです。

そういえば、ちょっと前に鳥取県を訪れたとき、県庁のある方から頂いた名刺に「鳥取力創造課」とあって、「なんのこっちゃ」と思ったことがありました。「観光関連ですか?」とうかがうと「観光に限りません」というお答えで、あまり確かなイメージはわかなかったんです(もちろん今もわいてませんが)。
もしかすると、どの県でもいろいろ部署を設けて、観光その他、いろいろ県のプロモーションをしてるのかも知れませんね。埼玉県もやってるんだろうかな~・・・あんまり興味もわいてません^^;。

さっき、本書を読めば高知県に行ってみたくなる、などと書きましたけど、実を言えば、私は読み終えた今も、特に高知県行ってみたいとは思ってないんです。
最大の理由は、私がアウトドアスポーツをやらない人間だから。従来、高知県の観光は坂本龍馬に頼りすぎていたところを、最近では美しい自然と、その中で楽しむアウトドアスポーツに力を入れてきている、というんですね。
ですが私は、坂本龍馬に興味はあっても、スポーツはからっきしという人間ですから。

てか、私は四国という場所に足を踏み入れたことがないのです!
・・・まあ、これを人に言うと、程度の違いはあれ、呆れられたり批判されたりしますけど。そして大抵、「いいところだよ、行ってみなよ」と言われますけど。
うーん、そりゃーいいところなんだろうと思うけれど。でも、いいところはほかにもいろいろあるっしょ?
四国は遠いしさ~。まったくわからないから、ひとりで行く気にもならないし。お遍路も今のところ興味ないし。

そう考えると、本書を楽しく読んだ割には、私には「高知に行きたいという気にさせる」効果はなかったってことですね。申し訳ない気もいたします。

それにしても、全編バリバリの土佐弁炸裂の会話。
ここまでくると、ネイティブ・チェックが必要だろうと思ったら、有川さんって高知県出身者だったんですね。私はてっきり近畿圏の人かと思っていました。

明解なテーマとキラキラ青春のラブストーリー。明解すぎる、キラキラすぎるという気がしなくもないのですが、それが有川作品のいいところってことでしょうし。違う感じの物語が読みたければ違う作家さんを読めばいいというだけのことですね。
予想通り、期待通りの楽しい読書をできた、ということで、よし。


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  1. 2014/04/25(金) 22:00:02|
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