本と旅とそれから まほろ駅前狂騒曲/三浦しをん

本と旅とそれから

まほろ駅前狂騒曲/三浦しをん

好きだ・・・(T_T)!
このシリーズは当初から大好きですが、3冊目となる本書は、これまでで一番分厚く、そして面白い!
読んでいて面白い本というのにはちょくちょく出会いますが、さらに「読み終えてしまうのがもったいない、でも面白いからどんどん読みたい」と感じるまほろシリーズのような本が見つかることは、そうはないと思うのでした。

複数の独身男たちのもとに幼い女の子がやって来る、というのは、何となくどこか他所でも見たことのあるセッティングですが、いやまあそれは後から考えてみればってことで。
4歳のはるちゃん、かわいさ炸裂。なんとギョーテン(はるちゃん的にカタカナで)の娘!
「まほろ駅前狂騒曲」

まほろ駅前狂騒曲/三浦しをん(文藝春秋)

このシリーズは映像化されていて私はそれを見ているので、本を読みながら頭の中で動く多田と行天は瑛太さんと松田龍平さん。そして星は高良健吾さんが印象的でした。高良さんの星って、主役の二人がもっさりしているのと対照的に、写真的に言えば、シャープネスが高いっていうか。色彩くっきり、コントラストはっきりって感じだったんですよね。


プロの物書きさんの手にかかれば、可愛くてならない幼い少女、などというのは案外た易く描けてしまうものなのかも知れません。それでも何でも、読んでいてあたしゃもうはるちゃんにメロメロでした。
幼子の可愛い様子というのは、たとえばその子が虚勢を張って大人の真似をしてみせたり、親(や、親代わり)に心配をかけまいと、いっぱしの気遣いを見せたりするとき、MAXになる気がするなぁ。前者の場合は可愛く可笑しく、後者は可愛くいじらしく、いずれにしてもその虚勢や気遣いが大人にはバレバレなのですね。

しかもこれが行天の娘というのだから。見た目はかなり似てるらしいですよ。
行天に生物学上の娘が存在するというのは、そういえば前に出てきた話でした(←好きなシリーズと言いつつ、詳細はさっさと忘却にまかせているワタシです)。その娘・はるちゃんが今回、仔細あって多田便利軒にひと月半の間、同居することになるのでした。

で、読み手の私以上にはるちゃんにメロメロになった感のあるのが多田。
そういえば彼も(←この詳細も今回、言われて思い出したワタシです)、子供については苦しい過去を抱えている人間なのでした。

・・・でもホント、多田サンっちゃ、心優しい男ですねー。
そんな彼だからこそ、はるちゃんもすぐに懐くし、というかそもそもはるちゃんの母親も多田サンに預けようという気になるし(まあもちろん、行天の存在があるからなんでしょうが)、ルルやハイシーははるちゃんの世話に手を貸してくれる。
ついでに言えば、多田サンがひとりになってショボンとしている時に、ルル&ハイシーが料理持って押しかけて来てくれたり、意中の彼女の心もなびくし、最後にはなぜか星と行天がセットでカムバックするし。

今回は、雑観のような雰囲気で物語が始まり、いつもの変哲のない便利屋の日々が描かれたのち、「駅前狂騒曲」となるに至るとある事件が発生します。発生してみると、それまでに描かれていた「どーとゆーことのない」便利屋のそれまでが、あっちからもこっちからも事件に関連していたことがわかってくるという、実に見事に伏線を張った構成になってます。頭がよくないと、そして頭の良さをぷんぷん臭わせることなく物語をつむぐ腕がないと、そして、便利屋の二人やはるちゃんや彼らを取り巻く様々な人々の姿をいちいち魅力的に描き出す感性がないと、出来ない物語だなぁ。

しんみりさせられるシーンも随所にありますが、後半はもう、ぶーーっと吹き出さずにはいられない、笑えるシーン続出の本書。とにかく引き込まれました。
でもって、「本書でシリーズ完結?!」と心配になったラスト近くでしたが、いやいや。まだ期待できるようです。よかった♪


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tag: 三浦しをん まほろシリーズ 
  1. 2014/08/03(日) 22:00:01|
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