本と旅とそれから えどさがし/畠中恵

本と旅とそれから

えどさがし/畠中恵

読書感想文のUPはふた月ぶりですか~!自分でもびっくり。
本を読んでいなかったわけでは、もちろん、ありません。
ただ、何冊かに分かれた長編を読んだり、まだ続行中でシリーズものを読んだりしているので、感想文を書くまでに時間がかかっていたりします。

そしてもうひとつは、現在、私がいつも利用している市の図書館が耐震工事のため閉館中だというのも、最近本読み記事がスローな理由。来年の3月までかかるそうなのです。それまでは、もうひとつある別の市立図書館を使うか、あらかじめオンラインで予約した本を市民センター内に設けられた特設カウンターで受け取るという形で借りるか、になります。
ところが、このもうひとつの市立図書館は市の貯水施設を兼ねているため、雨が降ると駐車場が水没してしまうというものなのです。つまり、雨が降っていたり、そのうち降りそうだったりする日は、車で訪れる私には利用できないのでした。
やっぱり不便。あと三か月ちょいのガマンです。


「えどさがし」

えどさがし/畠中恵(新潮文庫)

そんなこともあって、この文庫本は書店で見かけて購入したもの。
文庫オリジナルという、「しゃばけ」シリーズの外伝です。

をを、ついにこのようなエピソードが登場するか!と、感慨をおぼえるような物語が最後に収録されている、形式的には本編と同様の短編集。

人気シリーズの外伝というのは大抵そうした展開になりますが、本編に登場する主人公ではないサブの登場人物たちの物語。最初が兄やの佐助、次が河童の大親分・禰々子、続いて広徳寺の寛朝とその弟子・秋英、そして日限の親分夫婦。それぞれに面白く、彼らへの親愛の情も一層深まります。

が、最後の一篇「えどさがし」のインパクトが大き~~い!

とうとう、若だんな・一太郎が寿命を終えてこの世を去り、時代が江戸から明治に移ってのちの妖たちの話が語られます。これまでの本編シリーズにもときどき、寿命に限りある人間である若だんなと、永遠に生きる妖たちの別れを予感させる話が出てきて、しんみりさせられてきました。
人間は、いずれ死ぬ。けれど、「しゃばけ」の物語世界では、年月が巡れば、人はいずれまた生まれる。たとえ一度は死によって分かれても、辛抱強く待ち、そして探し続ければ、妖たちはきっと再び若だんなと巡り会うことができるのでした。

それを信じて、明治の世で、仁吉や佐助をはじめ、かつて長崎屋のはなれで若だんなを囲んだ妖たちは若だんなを探し続けるのでした。
若だんなの祖母・妖のおぎん様がそうやって長の年月の末に想い人と再会したという実例があるので、これは決して切ないだけの空望みではありません。それに、万物の理に通じた白沢という妖である仁吉が、もうそろそろ若だんなが再びこの世に生まれてきてもよい頃合いだ、という予感を持っているので、妖たちの探索にも力が入るのでした。
さて、彼らの望みはかなうのか?――というお話。

なるほど。
本編では年月の経過スピードが結構のろく、このままいけば、作者やファンが実時間で一生を終えるまでに若だんなが物語の中でその生涯を終えるところまではいかない感じでしたが、こんな形でその辺をワープしてしまうということもできるわけですねえ。人のイマジネーションとは何と楽しい。

本編でいまだ若い若だんなの活躍を読みつつ、外伝では新たな命を得て生まれた若だんな(?)とお馴染みの面々たちの物語を楽しむ、というようなことになれば、ファンとしてはダブルで嬉しいことだと切に思うのでした。

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  1. 2014/12/23(火) 22:00:02|
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