本と旅とそれから 昨年後半に読んだ本

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昨年後半に読んだ本

今年になってから読んだ本については、また以前のように1冊ずつ感想文を書こうと思っていますが、昨年のうちに読んだものについて、ざっとメモしておきます。
何冊か読んではいるんですが・・・なかなか物語に集中できなかったりして、半年にしては少ない数となりました。

光の帝国、蒲公英草紙、エンド・ゲーム[常野物語1~3]/恩田陸
ホワイトアウト/真保裕一
椿山課長の七日間/浅田次郎
天国までの百マイル/浅田次郎
クラーク巴里探偵録/三木笙子
永遠のゼロ/百田直樹
ときぐすり/畠中恵
県庁の星/桂望実
りかさん/梨木果歩
父が倒れたとき、私はたまたま自分の部屋で本を読んでいたのですが、そのとき開いていたのが伊坂幸太郎さんの「火星に住むつもりかい?」でした。父のことがあってからはしばらく本を読んでいる余裕などなくなってしまい、いつものように図書館から借りていたその本も、読み終えることなく返却。本当なら、また借りて読み直せばよいところですがーー何だか怖くて。

バカバカしいとは思うんだけれど、読んでまたとんでもないことが起きたらどうしよう、なんて思ってしまいます。あれ以来、伊坂さんの本を読んでいないんですよねー・・・。刊行ペースの速い伊坂さんのこと、さっきAmazonを見たら、新刊が何冊も並んでいました。「ギャング」シリーズの続編なんて読みたいんだけど・・・。勇気出ない。
伊坂さん、またいつの日かお会いしましょう。そのときには何十冊だろうとまとめて読ませて頂きます。




そんなわけで「火星~」は読み終えることができなかったのですが、そのほかの、読了できた本。

常野物語

光の帝国
蒲公英草紙
エンド・ゲーム
[常野物語1~3]
/恩田陸(集英社文庫)


常野物語三部作。「光の帝国」は再読です。といっても、細部はほとんど忘却してました。三部作だと知って以来、ほかの2冊と併せて全部読みたいとずっと思っていました。不思議な力を持つ一族の人々を描いた物語ですが、一番楽しめたのは再読した最初の1冊でした。
1冊目は今日が舞台の短編集。2冊目は少し昔のお話しで懐かしい感じ、3冊目の「エンド・ゲーム」はSF的なのですが、これは・・・わかったよーな、わからなかったよーな。もうひとつ入り込めませんでした。

1冊目の路線ならば、もっと読みたいな、と思いました。

ホワイトアウト

ホワイトアウト/真保裕一(新潮文庫)

まあ何となく読んだ、みたいな。映像化されたときの、織田裕二さんの必死の形相が印象に残っています。
読み手のワタシの方が、なかなか物語に集中できない精神状態だったせいかと思いますが、スリリングなストーリー展開の(、はず)割にはインパクトが弱めでした。面白かったですけど。


椿山課長の七日間

椿山課長の七日間/浅田次郎(朝日文庫)

次の「天国までの」もそうなのですが、昨年秋頃は、半ば意識的、半ば無意識的に人の死を見つめる物語に手が伸びました。本書なども、映像化されて話題になった頃は特に気が向くことはなかったのですが。
突然の自らの死を受け入れることができない椿山課長が、死者の行く末を決定する「お役所」に談判してこの世に戻り、許された7日間をどう過ごしたかを追った物語。

人は死んだらどうなるのだろう、なんて、あらためて何度も考えたここ数カ月でした。考えても答えが出るはずもないのに考えてしまうというのは、我ながらイヤになってしまいますがーーワタシも知的生命体ですからねぇ(たぶん)。人間って、物理的な存在でありながら、精神的な存在でありたがるものなんだねぇ、こりゃどうにもならないわ~、と、へろへろな気分になります。

本書の物語設定は、そこを開き直って、まるで南極のちょっと先ぐらいに「あの世」があるかのように描いています。ま、もしそうだったとしても、「この世」の私たちがそうだと知ることがなければ、現状は何も変わらないわけですけどね。結局のところ、人間はとことん主観的です。
・・・魂か。あるんだろーか。というか、「いる」んだろーか・・・。

それにしても、最後に、手を取り合って地獄に向かった二人はどうなったのか、大変気になります。

天国までの百マイル

天国までの百マイル/浅田次郎(講談社文庫)

「椿山課長」は父親的視点から死を見つめた物語でしたが、本書は母親の死を、息子の視点から描いています。死、といっても幸いこの物語の中では、息子は、母をその救い手の元に連れて行くことに成功するのですが。

病の親をどの医師に委ねるか。そしてどんな治療を選択するか。

これも、私自身、大変悩んだ問いでした。私の場合は、どうもちょっと見当違いの方角を向いて迷っているうちに、しびれを切らした父が(ええ、父はせっかちでした)逝ってしまったという感があります。

物語の主人公は、やぶれかぶれのような形ながら自身で結論を出し、目的に向かってがむしゃらに突っ走り、結果として見事救い手の元にたどり着きますーー今にも死んでしまいそうな母を連れて。
この、重病の母を後ろに乗せ、ひとり車を走らせる息子の心境にただならぬ共感をおぼえるのも、読んだのがこの秋だったればこそ。彼の場合のように単純に物事が展開するってことは、あんまりないんじゃないの、とは思いますが、ホント、助かってよかった、彼のお母さん。

クラーク巴里探偵録

クラーク巴里探偵録/三木笙子(幻冬舎文庫)

大変軽い読み物。
大正時代だか昭和初期だか、いずれにしても昔懐かしい雰囲気の漂う頃のパリを舞台に、若者(日本人です)二人が遭遇するちょっとしたミステリが、短編形式で語られます。

二人の若者の片方が、ちょっと建築探偵(げげっ、もう姓名を忘れた!えーっと、ナントカ京介^^;)ふう。美形で頭脳明晰で不愛想。だけど、もう片方の青年のことを実は好いていてーー昨今の表現でいえば、ツンデレなキャラと、いうんですか。

そんな彼らの動きをコミックでも読むように追いかけ、時間的にも地理的にも彼方のパリの風を何となく感じながらさらりと読んだ1冊でした。

永遠のゼロ

永遠のゼロ/百田直樹(講談社文庫)

これも比較的最近、映像化されていたと思うのですがーー岡田准一さんの飛行服姿が思い出されます。百田直樹さんのデビュー作なんですね。いきなりこんな重厚な作品で世に出るっていったい・・・と思ってWikiを見てみると、ああなるほど、それまでに長年放送作家を務めておられたんですね。

ゼロ戦乗りだった祖父。妻を愛し、臆病者と陰口をたたかれても生き延びようと懸命だった彼が、終戦間近に特攻で散ったのはなぜなのか。・・・強烈な反戦スピーチより、戦時下の若者(でなくてもよいのですが)の必死の生き方が静かに語られるのを聞く方が、再び戦争をするまい、という思いを強くさせるようです。

とはいえ、昨今世界中で病原体のように人間社会を蝕む暴力について耳にするたび、こうした人々(ときどき、人間に思えないけど)に、戦う以外のどんな姿勢で臨めばいいんだろうと思っちゃいますが。

ラストに向けて徐々に盛り上げていく構成は見事なものだと思いました。

ときぐすり

ときぐすり/畠中恵(文春文庫)

この1冊を読む前に、NHKの「まんまこと~麻之助裁定帳」を見ました。また湿っぽい話になってしまいますが、父が亡くなったあと、しょんぼりした気持でいるところに、このドラマの音楽のとても優しいメロディーにじーんときました。大島ミチルさん。「剣客商売」もこの方の音楽だったなー。てか、すごくあちこちでお名前を見ます。人気音楽家なのね。

で、「このシリーズは読んだ記憶が・・・」と、何となく思い、テレビドラマで見た分はもういいから、その続きを読もうと思って借りてきたのが本書です。ちなみに、自分の本読み記録を振り返って、シリーズの1作目だけを読んでいたのがわかりました(感想文は►コチラ)。本書は4冊目にあたります。

3冊目の最後で、主人公の麻之助は妻を亡くします。周囲に支えられて、それでも悲しさと寂しさを抱えたまま、麻之助が日々のあれこれに向き合い、少しずつ歩んで行く。ときぐすり、とは、いわゆる「時が心の傷を癒してくれる」という・・・。このことについては、自分でそれを体験してみて、「まさにそうだ」と感心する一方で、それは決して単純なプロセスではないのだな、とも実感しました。
時は心を癒す。それは有り難くもあり、またそれ自体が切ないことでもあります。

県庁の星

県庁の星/桂望実(幻冬舎文庫)

どこかですでに見たようなストーリー展開。
県庁から、民間研修として地元のスーパーに派遣された青年が、最初は民間を下に見ていたけれど、やがて経験から学び、ひと回り大きな人間へと成長していく、というものです。

前半は、読んでいてちょっとイヤな感覚があります。主人公が、研修先のスーパーやそこで働く人々を見下している様子が不愉快だし、そのせいで彼にとって思うようにことが運ばないのが、「ほれみろ」とは思えず、何だか心寒い気分になってくるんです。
後半はその分、明るい展開になって楽しめますが、あまりにも予想通りと思えなくもありません。

りかさん

りかさん/梨木果歩(新潮文庫)

ずいぶん前に読んだ、「からくりからくさ」(感想文は►コチラ)の前編に当たる物語ーーなのですが、「からくりからくさ」にりかさんという人形が登場することすら、ついさっき自分で書いた感想文を読んで初めて思い出しました、というか知りました^^;。

確か、「からくりからくさ」を読んでしばらくの間は、「りかさん」も読みたいと思っていたような記憶が。ようやく読めました。おばあちゃんからもらった、りかさんという名の不思議な力を持つ人形。梨木さんの物語には、いつも何か優しい存在があるなぁ。

人形というものは、その持ち主の気分しだいで捨てられることも忘れ去られることもありますが、一方で、持ち主よりも長生きして、その思いを誰かに伝えることもできる・・・。
そして、人形が何を語るかは、その人形に目を向ける人が決める。結局のところ、人形はそれを見る人の心を映すものなのでしょう。子供はともかく、大人が何かの人形を大切にするとき、それはその人形に込められた何らかの思いを大切にしているのかなと思います。




昨年末までに読んだ本は、たぶんこれだけだと思うんですけど・・・。
私にとって読書は現実逃避の最高の手段ですが、2015年の後半は、本を読んでもなかなか現実を離れることができませんでした。本を開いていても、全然読んでいなかったり、物語の中のあれこれをきっかけに、ふっと父のことを考えたり。

それでも、私にも「ときぐすり」は少しずつ効いてきているようにも思います。
とりあえず、今年に入ってから読んだ本は、また一冊づつ感想文を書いていきますね。


webcitron01.gif


My Favorite Books(お気に入りの本のブクログ)
BOOKS INDEX(作家別感想文一覧)

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tag: 畠中恵 梨木香歩 百田尚樹 恩田陸 真保裕一 三木笙子 桂望実 
  1. 2016/02/07(日) 22:00:00|
  2. 2015
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コメント

LM君の読書感想、いつも大好きだよ。ぼちぼちと新たなペースで読んでいけるといいね。
  1. 2016/02/16(火) 18:41:14 |
  2. URL |
  3. しの #2nAugjbc
  4. [ 編集 ]

しのちゃん、

いつもありがとう!
本読みのペースはかなり復活したよ!
3月からはNHKで「精霊の守り人」がドラマ化(しかも大河扱い)されるというので楽しみだ♪
  1. 2016/02/19(金) 22:43:06 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #Dud4.962
  4. [ 編集 ]

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