
ガリレオシリーズの最新作、と、書店で見かけて図書館で借り、読み始めてすぐに「これは読んだことがある」と気づいたのですが――本作は、既出の中編集「禁断の魔術」(感想文は►
コチラです)の中の「猛射つ」という一編を、長編に書き直した作品なのですね。中編集も、文庫版の長編も、タイトルは同じです。
禁断の魔術/東野圭吾(文春文庫)にしても、物理的にどのくらい長くなったんだろう。
というのも、私としては、同じ作品を再読したみたいな感覚なんですよね。中編集を読んだのが3年前なので、記憶があやしくなっているというのはもちろんなんですが――物語の要素としては、特に新しく加えられたものが…あったのかしら?
中編集に収められた「猛射つ」は、非常に面白い一編だったと記憶しています。何より、年の離れた若い教え子のために、全力で事件に挑む湯川先生の姿が魅力的でした。ネット情報で見る限り、これはまだドラマ化されていないみたいなのですが、いかにもテレビドラマではなく、映画版の原作になりそうな…。
ただ、「猛射つ」を読んでいるので、ラストがどうなるかはわかっているし、そこへ至るまでの物語も(おそらくは)まったく変わっていない。3年経って細部の記憶が薄れているので、再読的感覚で読んでもそれなりに楽しめますが、主人公の古芝青年が可愛そうなので、読んでいてちょっと気が重くて。ラストを知らなければ、何かハッピーエンドが待っているかも、と期待も抱けるでしょうが、ラストを知っているからなー。
ちょっと、ダブったな、という気がしないでもなかったです^^;。

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東野圭吾
- 2016/06/10(金) 22:00:00|
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