本と旅とそれから うまや怪談 神田紅梅亭寄席物帳/愛川晶

本と旅とそれから

うまや怪談 神田紅梅亭寄席物帳/愛川晶

図書館の文庫棚で何となく目にとまって借りてきた1冊。
をを、偶然にも、楽しい物語に出遭うことができました。
落語を大きな要素として取り入れた、軽めのミステリー。


うまや怪談

うまや怪談 神田紅梅亭寄席物帳/愛川晶 (創元推理文庫)

主人公は、二つ目の落語家・寿笑亭福の助の妻・亮子。
亮子と福の助、そして二人の周囲の人々の間にちょっとした謎が出現し、それを福の助が解いていく様子が、亮子の視点から描かれています。

文庫本の裏表紙のあらすじには、「本格落語ミステリ」とあるのですが、あんまり「ミステリ」って感じはしません。それよりも、若手落語家とその周囲の人々の面白き日常が、この物語の魅力だし、主なテーマじゃないでしょうか。

落語がメインモチーフの小説というと、佐藤多佳子さんの「しゃべれどもしゃべれども」(感想文は►コチラ)がすぐに思い浮かびます。本当に楽しい物語でした。あと、三浦しをんさんの「仏果を得ず」(感想文は►コチラ)も、落語ではなく文楽ですが、伝統芸能をモチーフにしているという点では共通で、これも、とても面白い小説だった、と力を込めて言いたい一冊。
伝統芸能に携わる人々を描いた小説って、もうそれだけで面白い。和風の魅力、とでも言いますか。

伝統芸能in今どき。舞台では立派な姿で芸を披露している人たちも、ひとたびそこを降りればその生活は普通に現代。このギャップも興味深いし、なかなか手の届かない伝統芸能の世界を垣間見られるところも楽しい。

正直に言うと、冒頭の方は、ちょっと軽すぎるというか、薄っぺらいような(失礼…)気がしたのです。でも読み進んでいくと、だんだんと物語の空気感のようなものがつかめたように思えて、楽しめました。

どうやら本書はシリーズの3冊目ということらしいので、早速これに先立つ2冊、読んでみようと思います。

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  1. 2017/02/07(火) 22:00:01|
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