本と旅とそれから 何者/朝井リョウ

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何者/朝井リョウ


「チア男子!!」(感想は►コチラ)で初めて読んだ朝井リョウさんの、本書は直木賞受賞作。
それにしても、初めての作家さんと遭遇するときの作品が、その作家さんのどの作品かというのは、とても大事なことですねー。例えば三浦しをんさんだって、最初に読んだのが「光」(感想は►コチラ)とかだったら、私はその他の楽しい三浦作品を読まずにきてしまったかも知れません。
何者

何者/朝井リョウ(新潮社)

朝井リョウさんの場合も、私が最初に朝井作品を読んだときの本が「チア」だったせいで、私はその他の朝井作品も読みたいと思ったのでした。これが本書だったら――もしかして朝井作品と遠ざかってしまっていたかも、と思うのです。


この「何者」は、決して面白くないとか、メッセージが理解できないとかいう物語ではありません。
――が、ラストが怖い。
ミステリ小説で、物語の語り手が実は犯人であったことがラストで明かされる、という類の作品がありますが、そんな感じ。ドッキリ感がすごく高くて、つい「それは反則でしょう!」と抗議したくなってしまう。だって、語り手は、中立で善良な存在だと信じ切っていたのに、あんまりだ。

本書については、以前TVか何かで「若者の就職活動を描いた小説」と聞いていました。で、大半はそうと言えます。
描かれる若者たちと年の近い朝井リョウさんなればこそ描ける、若者たちのリアルって感じ。そうか。今どきの若者たちって、もれなくSNSやってるのか!しかも、アカウント複数持って。ES(エントリーシート)なんてものも、私が就活(そんな言葉も当時はなかった)に臨んだ頃はなかったものねえ。

SNSの発信力はすごいのだろうなとは思っても、自分で手を出そうとしないのは、私がネットワークを広げることに興味を抱いていないからでしょうか・・・。

描かれる若者たちの姿は、たとえ部分的にでも、いずれも共感できるところがあります。
つい自分を飾ってしまう。つい妬んでしまう。つい批判してしまう。つい意地悪を言ってしまう。
そして、つい「傍観者」を演じてしまう。

傍観者として、傷つくことのない高みから友人たちを見下ろしている人間と、他者の目に耐え、憐れまれようとがむしゃらに当事者である人間と、どちらが――偉い?尊い?良い?のか。

ラストは、突然背中に氷のかけらを落とされたような、びっくりひんやりでした。


webcitron01.gif


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  1. 2017/05/24(水) 22:00:01|
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