本と旅とそれから 天山の巫女ソニン①、②/菅野雪虫

本と旅とそれから

天山の巫女ソニン①、②/菅野雪虫

地元の図書館には本書は児童書版の単行本しかなくて、文庫版を上尾市の図書館から借りてもらいました。「十二国記」や守り人シリーズは児童書版のほかに文庫本も入れてもらえているのですが、本シリーズについては「(リクエストのあった本を)全部入れることはできませんので」と断られてしまいました(T_T)。まあいいんですけどね。

本書は、先日八咫烏シリーズの1巻目を文庫で読んだとき、巻末解説を書かれた方が、「十二国記」、「獣の奏者」、「ソニン」のシリーズと並ぶ名作だ、と褒めておられたことがきっかけで読んでみることにしました。それまでは全然存在を知らなかった作品です。
天山の巫女ソニン
天山の巫女ソニン
黄金の燕、海の孔雀/菅野雪虫
(講談社文庫)

そんなわけでこのシリーズ、自分の予約枠(ひとり5冊まで)に空きがある分だけ図書館にリクエストを出し、それを県内他館から借りて来て読む、という手順を踏まねばならないので、とりあえずは最初に読めた2冊の感想。

本来は児童書ということなので、まず文体が「です・ます」で、いかにも子供向けに優しい口調で語り聞かせるという雰囲気です。ただ、この「本来は児童書」という本、何歳ぐらいを意図しているのかよくわかりませんが、結構使われている単語は難しいものがあったりします。

このシリーズも、物語世界からすべて架空のファンタジー。
三つの国からなる世界のうちの沙維(さい)の国の少女・ソニンが主人公。彼女は、天山(てんざん)と呼ばれる山に住む、特殊な能力を持つ巫女たちの一人として育てられるものの、十二歳になっても才能が開花せず、山から下ろされ、本来の家族の元で暮らすことになります。そのソニンが、沙維の国の王子の一人・イウォルの侍女として仕えることになって巻き込まれていく様々な出来事のお話です。

私のちょっと苦手とする、カタカナ固有名詞のファンタジーですが、このいかにも児童書的な語り口のせいか、それがあまり気にならないようにも思いました。

この物語の特徴的な要素は、主人公ソニンが、「天山の巫女」として才能がない、と宣告されながら、「いやきっと実は、型にはまらない大きな力を持っているに違いない」と匂わせる存在であることでしょうか。この巫女の特殊能力というのは、「夢見」といって、未来のこと、遠く離れたところのこと、その他、他の誰にも見ることができない光景を見ることができる力のこと。
うーん、そういう能力を持つ人間が出てくる小説ってどこかで読んだことあるような気がするんだけれど…思い出せない。

正直なところ、ちょっと物足りない感覚は漂います。児童書ふうだからかも知れません。表現なども、あまり厳しい言葉遣いはせず、抑えてある感じがしました。でも、次が読みたいという気持ちにさせる、物語に引き込まれる感覚はあって、次が楽しみです。


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