本と旅とそれから 天山の巫女ソニン⑤/菅野雪虫

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天山の巫女ソニン⑤/菅野雪虫

シリーズ最終巻。
今回も、狭山市外の図書館から貸して頂いたのですが、今回はお隣り、所沢市からでした。
ありがたやありがたや。
天山の巫女ソニン5

天山の巫女ソニン⑤ 大地の翼 /菅野雪虫(講談社文庫)

生まれた時から特殊技能を持つ巫女として育てられながら、やはりその才能がなかったといって10歳(だったっけ?)で突然普通の世界に戻された主人公・ソニン。彼女がふとしたことから王子・イウォルの侍女として仕えることになり、やがて巻き込まれていく騒動を描いた物語です。

もともとが児童書だということで、文体などは穏やかなもので、多少の物足りなさがなくはないものの、とても楽しめるシリーズでした。もっともっとふくらませて、複雑な、大長編にしてもらいたい気もするのですが、おそらく、そうでないところがこの物語の特徴のひとつであり、良さでもあるのかも知れません。

でも、不思議。正直なところ、読んでいて感情移入するような登場人物は特に見つかりません。
主人公・ソニンはその特殊な生い立ちのせいか、よく言えば素直で無邪気、悪く言えば極端な世間知らず。世の中の人々の行動のあれこれを見ては、やたら「どうして」と感じています。時々、軽くイラっとさせられます。それなのに、国内外の身分の高い人々から「イウォル王子のあの侍女は…」と、一目置かれるようになっていくというのが、これまたちょっとハラ立つといいますか。

きっとそのハラ立ちの源には、ソニンがこれといった大変な努力をしたわけでもないのに重要視されるようになっていくことへの嫉妬ベースのもやもやがあるのでしょうね、私。これが、ソニンが職場(つまり王宮)の人々からいじめられたり、夜も寝ないで勉強したりというのであればいいのかも。あるいはそれでも「それだけ苦労や努力をしても、報われない人は世の中ゴマンといるのだよ」とか思って、やっぱりソニンが気にくわないかも知れませんが。

あまり目立った個性がないように見えるんですよね、ソニン。性格は穏やかで真っすぐだし、外見についての描写は――ほとんどなかったような気がするし、「巫女としての才能はなかった」ということ以外、能力的なことも特にないし。
あえていえば、その穏やかさ、忍耐強さ、優しさ、そして精神に障害を負った隣国の王女への様子から見て、看護とか介護の仕事にすごく適性がありそうだな、というぐらいでしょうか。

まあ、そういう物語もありますよね。主人公は比較的無個性で、その周囲に面白いキャラが多いという。このシリーズもどちらかというとそれかしら。

でも、それでも、見渡しても特に「ここが面白い」という何かは目につかないのに、全体としては、何だかゆる~く入り込めて、もっと長編だったらいいのにと思える物語でした。


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