本と旅とそれから むすびつき/畠中恵

本と旅とそれから

むすびつき/畠中恵

著者畠中さんは、1959年のお生まれだそうで、ということは今年ちょうど還暦おお迎えになるということですか。
私の方が少々若輩ではありますが、勝手に想像するに――身の回りに別れが多くなる年齢なのでは…。
むすびつき

むすびつき/畠中恵(新潮社)

というのもここ数作、この「しゃばけ」シリーズに「別れ」の影が漂っているような気がするのです。特に、限りある命の若だんなと、ほぼ不老不死の妖との間の別れ。
特に若だんなの視点から見た、「いずれみんなと別れることになるのだ」という切なく寂しい気持ちが、物語のあちこちに見え隠れしているような。

若だんなの年齢がいくつという設定だったかはっきり覚えていないのですが、まだ二十歳前だったと思うのですが。でもって、一方でこの物語は「サザエさん」や「ドラえもん」と同じように、登場人物たちは永遠に年をとらない存在でもあるはずなのですが。

今回は、「転生」という話が出てくるお話がいくつかあります。若だんなが今の若だんなとして生まれる前の人間だったときに出会ったという妖たちの話や、前世の記憶を保ったまま転生を繰り返すことになる男の話。この男の場合は、本人の希望を神さまが聞き届けてそのようにしてやるわけですが――輪廻転生なんて、望んでするものでもないはずですが。永遠に転生し続けるなんて、耐えられないと思いますけど~。確か、手塚治虫さんの「火の鳥」にそんなエピソードがあったような。転生を繰り返したその魂が、最後は火の鳥の中に受け入れられて救われる、みたいなラストだったように思うのですが…うーん、記憶に自信はまったくありませんけど。

善人が常に善人として生まれ変わり続けるなら、そして永遠にそれを待ち受けて探してくれる妖たちのような仲間がいるならまあそれもいいのかしら…いや、やっぱり疲れそうです。

それにしても、若だんなの幼なじみの栄吉の今後が気になります。


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tag: 畠中恵 しゃばけシリーズ 
  1. 2019/05/06(月) 22:00:00|
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