本と旅とそれから 甲賀忍法帖/山田風太郎

本と旅とそれから

甲賀忍法帖/山田風太郎


山田風太郎作品デビュー!・・・ではあったのですが。
うーん・・・そうねー・・・。
何と言うか、ものすごく「読み本的」というか?
「面白倶楽部」という名前の雑誌に1958年から連載された、と巻末解説にありました。
「面白倶楽部」!いやまさに、そういう雰囲気の作品。
甲賀忍法帖(山田風太郎忍法帖①)/山田風太郎(講談社)

登場する伊賀・甲賀の忍者たちは、いずれも人間離れした美貌の人か奇形。極端。どれもがあっと驚くユニークな術を持っているわけですが、その内容はほとんどマンガ。
性格描写みたいなものはほとんどありません。

司馬遼の忍者モノで「忍者って面白いからもっと読んでみたい」と思ったわけですが、もう全然毛色の違う作品です。正直なところ、私の好みとはハズレてるかなぁ。
確か、津本陽さんの「柳生兵庫助」にも風魔忍者が出てきたと思うけど、あちらは司馬遼作品と通じる雰囲気を持っていて、私は好きでした。といっても、あれは柳生の兵法者が主人公なので、当然、忍者の扱いは違ってくるわけですが。

時代小説って、結構好きな割にあまり数読んでいないのですが、何となく、好みの作品(作家も、かな)とそうでないものがはっきり分かれるような気がしてきてます。
といっても、たった1作で作家さん全体について思い込むのは常に禁物。
そのうちもう少し読んでみると思います。

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  1. 2007/08/09(木) 20:38:00|
  2. 2007
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あッ! ミキさん的にはダメでしたかー?

これ僕、むちゃくちゃ好きなんですよ(男性ファンは、けっこう多いと思うんですけどね。ほら、男の子って、仮面ライダーとかドラゴンボールとか、そういう戦いがとにかく好きだから)。
これって、いわゆる「時代小説」とは性質が違いますよね。時代小説の道具立てを借りた、山田流・幻想アクションファンタジー、みたいな小説だと思いますね。ミキさんがおっしゃるようにマンガなんだよね。活字で書いたマンガ(笑)。

爆笑問題の太田光もこの本を読んで、「これは、ドラゴンボールのルーツだな」と言っていて、なるほどなあ、と共感しましたね。

山田風太郎いわく、「意味のない小説を書きたい」といってこの作品を書いたらしいんですよ。でもいざ書いてみたら、「意味がないといって叱られた」だって(笑)。おもろいオッサンですよ風太郎……。。

山田風太郎はミステリーも書いているので、そっちを読んでみるのもいいかも知れないですね。あ、でも僕、山風ミステリーにはちっとも詳しくないんですよ。。。
  1. 2007/08/11(土) 23:05:00 |
  2. URL |
  3. atom211974-3 #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

◈atomさん、
頂いたコメント読んで、「なるほど」と5回ぐらいつぶやきましたよ。
なるほど(また言ってる)、これまで私が「山田風太郎ってイイよ~」って言うのを聞いた人って軒並み男性だった気がする(まぁもちろん、偶然ってのもあるでしょうが)。
マンガ、って自分でも書いたけど、少年マンガですね、少女じゃなくて。
ほら、グイン・サーガも、誰だかが外伝の巻末解説で「栗本さんは、活字でマンガを書いている」みたいなことを言っていたのあるでしょー(その巻、もう読まれたかな?)。
私、その時も、その通りだなと頷いたんだけど、あの「マンガ」は少女マンガだと思うのね。

「甲賀忍法帳」のこの文庫版巻末解説は浅田次郎さんで、彼も絶賛してるんですが、なのに浅田作品が大好きな私は、残念ながら浅田さんのようにこの作品にのめりこむことは出来なかったのでした・・・。
司馬遼の忍者モノを読んだ後だったから、ギャップもあったのかな。司馬遼忍者は、マンガより映画なんですよね。
ミステリー作品も読んでみますねー。
  1. 2007/08/12(日) 09:47:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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