本と旅とそれから The Golden Compass(黄金の羅針盤)/         Philip Pullman

本と旅とそれから

The Golden Compass(黄金の羅針盤)/         Philip Pullman


世界的ベストセラーの児童文学・・・という評判だったので、三部作まとめて(Boxセット)半ば衝動買いのように入手したこの"His Dark Materials(ライラの冒険)"のシリーズ。
1巻目を読んでいる最中からまず思ったのは、「これを『児童文学』と言うか?」

衝動買いのいきさつについてはコチラ。   

文中、カーソルonでネタバレです

The Golden Compass(His Dark Materials, Book1)/
Philip Pullman(Dell Laurel-Leaf)
邦題:黄金の羅針盤―ライラの冒険(1)/フィリップ・プルマン


このところハマっている「氷と炎の歌」シリーズが各巻超長編なので、中休みという感じで読んだ1冊。来年3月には日本でも映画が公開されるとか。
暑いさなかに読むにはぴったりの、北極圏を舞台にしたお話です。

広がる雪原、上空にはきらめく神秘のオーロラ、そんな世界を熱気球に乗って・・・。すぐそこには箒にまたがった魔女が飛び、隣には鎧を身につけた、誇り高き喋るクマ!これこそFT~!という感じの道具立てですねぇ。

主人公は11歳の少女ライラ――あ、だから「児童文学」?

といっても、かなりシビアなストーリーなのですよ。
何しろ、ライラの最大の敵というのが、彼女の母親(これが映画ではニコール・キッドマンなのね♪)ときてますもの。
主人公が子供だろうとおかまいなく、ライラの周囲では次々と人が殺され、さらには「死ぬよりも残酷な目」に遭わされる――この辺り、「児童文学」云々はおくとしても、読んでいてフラストレーションがたまるのですが・・・。

子供を使って実験をしたり(結果として、実験台の子供は惨い死に方をするのです)、子供を犠牲にして何かを達成しようとする大人が、世の中にはこんなにいるんですか?
・・・あ、だから、フィクションなんだけど・・・。ハラ立ちます。すごく。

そんな中で、ひとり敢然と立つライラ。ちょっと口八丁が過ぎる気もするけど、この際よし!
彼女を助けてくれる大人もいるんですけどね。それが、社会的には底辺に位置するジプシーや、はぐれグマなわけですが。

物語は、19世紀(多分)のイギリスと北極圏を舞台としていますが、これが実はパラレルワールドなんですね。現実世界を舞台にしているのではない、ということは、この世界に暮らす人間はすべて生まれてから死ぬまでdaemonと呼ばれる存在(各種動物の姿をしています)と共にある、ということからもわかります。
ちょっとパーン・シリーズの竜を思わせたりもするのですが、このdaemon、伴侶である人間の存在の一部として在るので、人間が死ねばdaemonは消滅するし、daemonが死ねば人間も死にます。このdaemonというのが、物語のカギ的存在になります。

そしてクマ。物語に登場するクマが、どうしてもつい最近旭山動物園で見た重量感いっぱいの白クマと重なる私ですが・・・そんな感じなのです、多分。
やっぱり北極といえば白クマですものねぇ。人間の狡猾さや脆弱さとは対極に存在する、一匹オオカミの白クマ(妙な表現な気が・・・)Iorek(イョレク、でしょうか。スウェーデン系か?)の誇り高さ、強さ。

第1巻は、ライラと彼女のdaemonが未知の異世界へと旅立って行くところで終わります――てことは、1巻目って物語全体からしたら序章にすぎないんですね。

頑張れ、ライラ。負けるな、ライラ!
あ~、書いていて力が入ってきちゃった。

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tag: 洋書 
  1. 2007/08/18(土) 17:13:00|
  2. 2007
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No title

ネタばれしないように書いてくださってありがとうございます。読みたい本が山積みなのに、今日もまた本を買ってしまって・・・どうする、自分!早く「黄金の羅針盤」を読んで児童文学かどうかについて、レポートしたいものです。
  1. 2007/08/18(土) 22:05:00 |
  2. URL |
  3. barnes_and_noble #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

記事とは全く関係なくて申し訳ないのですが、メールの返信ありがとうございました~

えぇと、色々と了解です!ちょっと模索してからまたメールしますね。

それとねそれとね、以前「マンディ」の話したの覚えてますか?アレから色々とありまして、結果ヤフオクでゲットしましたよ~(ゲットって古っ)
まだ手元に届いてないのですが、嬉しくて思わず報告でございます。

  1. 2007/08/18(土) 22:14:00 |
  2. URL |
  3. lazybug #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

◈barnesさん、
以前開発した(思いっきり大げさ)「ネタバレ防止タグ」ですが、たまに思い出して使ってます。今回は、まあバレてもあんまり大したことなさそうなんですが・・・。

あはは、「どうする、自分!」状態ですか?
それでも買う手を止められない・・・本好きの典型的症状ですのぅ・・・。重症かなぁ?
barnesさんの感想を読ませて頂くのが楽しみです。
(ついでに、固有名詞の日本語表記も教えて下さいませ~。)
  1. 2007/08/19(日) 00:21:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

◈ayakoさん、
なんか、思いつくままにダラダラズラズラ返信しちゃって、ごめんなさーい。
そんなにきっちり気にしないで下さってよいので・・・何となくー、ぐらいで。

(「ゲット」、古いんですか~?あたしゃ、まるっきり普通に使っちゃうぅぅ――とかいって、「ナウい」とかいう化石言葉も使う私ではあるが・・・。)
ほぉぉ、「マンディ」、GET(英語にしてもやっぱダメ?)されましたか、おめでとう!!
yurinippoさんのとこにもちょっと前に書かせてもらったのですが、正直なところ、私は「おぉ、これは好きだ!」というほどの感想は持たなかったのですが、ほんわり~と優しい雰囲気のお話で、ayakoさんは気に入るかも?
読んだら感想を待ってますぞぃ。
  1. 2007/08/19(日) 00:28:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

はじめまして、ブログ村経由でおじゃましました◎
訪問ありがとうございました。(TB代わりにURLに本の記事を。)

映画化の話は知りませんでした。結構大掛かりっぽいですね。
  1. 2007/08/19(日) 14:59:00 |
  2. URL |
  3. liquidfish #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

◈liquidfishさん、
おいで下さってどうもありがとうございます!
それで・・・あの、liquidfishさんのブログにコメント残させて頂いた時(というか、そうしようとした時というか)は、どうも失礼いたしました!
1行書いて改行押したらUPされてしまいまして。
違う会社さんのブログって、よくわからなくていろいろドジを踏んでしまい、申し訳ありません。

私、この本のことを知ったのはつい最近なんです。だもので、最初からもう映画化の話とセットになってました。戦うクマとか、CG駆使して、ということになるんでしょうかねー。
これからもどうぞよろしく♪
  1. 2007/08/19(日) 18:38:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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