本と旅とそれから 西日の町/湯本香樹実

本と旅とそれから

西日の町/湯本香樹実


この方も初めての作家さん――「香樹実」で「かずみ」と読むんですね。
花侍さんが好きな作家さんということで名前を挙げておられて、ぜんっぜん知らなかったので借りてみました。
西日の町/湯本香樹実(文藝春秋)

ページ数は少なく、ページ毎の文字数も少ない本なので、そうしようと思えば、私のペースでも(本読みとしては決して速くないはず)2時間ほどで読み終えてしまえるかな、という感じです。

でも、私、諸事情あったとはいえ、かなり時間をかけて読みました、この本――あ、つまらなかったので時間かかった、というんじゃないですから!

語り手「僕」が自分の少年時代を振り返り、母と、母の父の思い出を語る。ことさら劇的な何かがあったわけではなく、感情のもつれ・・・といっても何となく「普通にありそうな」レベルを大きくはずれるほどのものではなく。
ちょっと変わった偏屈者の祖父と、いかにも「なるほど父娘だね」という雰囲気の母。その様子が、ただ淡々と語られます。

それだけといえばそれだけなのですが。

なのに、とてもしみじみします。
それがすべて、すでに思い出だからなのかもしれません。
決して素直な父娘関係ではないのですが、そんなクセのある人間関係をさらりと描写しているあたりが、「ああ、微妙なものをとらえているなー」という感じがします。

巻末の作者紹介を見たら、この作品は芥川賞候補になったとありました。
いえ、ふだん私は芥川賞ってものにほとんど注意を払っていないのですが・・・で、受賞したわけでもないのですが。
ふうん、こういう作品も候補に挙がるんだなぁ~、とちょっとだけ感心。

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  1. 2007/09/22(土) 16:11:00|
  2. 2007
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No title

ご紹介ありがとございます♪
この本、はじめてみます。読みたい~。でも、この本はまだ文庫になってないのですね?
(文庫にならないと重たいので、つい文庫になるのを待ってしまうのです)
湯本香樹実は、「夏の庭」と「ポプラの秋」を読みました。
梨木香歩の「西の魔女が死んだ」と「裏庭」と同時期に一気に四冊読んだ記憶があります。
(子供が主人公なやさしめの文体の本が私は好きなのです。)
  1. 2007/09/25(火) 22:38:00 |
  2. URL |
  3. 花侍 #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

◈花侍さん、
初めて読みましたけど、ホントに優しい感じの文ですね~。
教えてくれてありがとうございました♪
この本、でも、単行本でもかなり薄いし軽かったです。
文庫になったらもー、驚異の軽量かもっ。

梨木香歩さんもこの湯本さんも、もうちょっと読みたいです。
うちの図書館だと、児童書コーナー(フロアが違うの)に置いてあるのが多いのが、ちょっと面倒くさいんですけどねー。
  1. 2007/09/25(火) 23:09:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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