本と旅とそれから 舞姫/川端康成

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舞姫/川端康成

ブログの引越し作業中なので、感想文を書くにしても、いまひとつ集中しきれないものがありますが・・・。
舞姫

舞姫/川端康成(新潮文庫

相変わらず、ぽつぽつと川端作品を読んでます。
この新潮文庫版、巻末解説が三島由紀夫でした。本編よりももしかして難解^^;。

作品としては、たとえば「雪国」などと比べれば、ずっと違和感なく読めました。思えば「雪国」って、今まで読んだ川端作品の中で一番わからなかったような・・・。

ここでもふたたび、書かれた時期にもよるのかしらと思ったり(「雪国」昭和12年、「舞姫」昭和26年)。戦争、という一大イベントがはさまっています。三島の解説は、ヒジョーに力の入っている感じのする、というか、入りすぎて私などにはわかりません、って感じの箇所が多いのですが、作中の人物描写に関する評論は、「そうだ、まさにその通り!」と共感しました。

つまり、主人公母娘の母の方・波子の恋人・竹原は、波子に感情移入して読むなら、まさに正義の騎士の役どころなのですが、どーもインパクトが薄いのですね。
一方、波子の夫・矢木、この人の性格描写の巧みなこと!川端の描く矢木の性格を三島が要約しているのですが、三島が使っているいくつかの表現のうち、「妻だけを昆虫学者のような好奇心で愛している男」っていうのがとっても頷けました。

ほんっと、ゾッとするタイプの男性なのですが、そのゾッとする度合いの高さに作家の力量が示されているように思うのでした。

それにしても、川端康成ってバレエが好きなんですね。
「雪国」の主人公も確か、バレエを含む西洋の舞踊について論文を書くか何かしていたんだと思うし、未読ですが「花のワルツ」なんて作品もあるし。

主人公母娘はどちらもプロのバレリーナですが、どちらも外国に行ったこともなければ本格的なバレエの指導を受けたこともない――まさに、日本のバレエの黎明期にその道を志した女性たちが描かれていて、結構バレエを見るのが好きな私には興味深い思いがしました。


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tag: 川端康成 三島由紀夫 
  1. 2010/07/01(木) 00:00:00|
  2. 2010
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