本と旅とそれから 風信子の家/篠田真由美

本と旅とそれから

風信子の家/篠田真由美


建築探偵シリーズのサブ・メインキャラ的立場にある早稲田大学の神代宗教授。
探偵桜井京介や、探偵助手にしてシリーズのアイドル蒼くんにとって恩師かつ父親的存在のこの方ですが、よもや別の出版元(建築探偵シリーズは講談社)から、神代センセ主役の本が出ていようとはねえ。
風信子(ヒアシンス)の家 神代教授の日常と謎
篠田真由美(東京創元社)


本の表紙をじっくり見ると、下駄箱の上に置かれた木彫りのクマに、「深春」って書いた紙が貼られていて笑える・・・。

そう。で、それを貼ったのが120%間違いなく蒼くんであることもわかる。
作者篠田さんは「あとがき」の中で、この本を独立で読んでもらってもよい、と書いておられますが、それはないと思うのですね。

失礼ながら、やっぱり神代センセが単独で主役を張るのは無理だと思う・・・。
建築探偵シリーズに初登場した時は、ダンディな外見にインテリの雰囲気を漂わせ、ところが口を開けばとんでもなくかっとんだ巻き舌の江戸弁オヤジ、というギャップが印象的で魅力的だったのですが、巻が進むと少々舞台では陰が薄れてきた感は否めませぬ。

シリーズ本編の次の巻ではまた過去の話に戻るようなので復活するかも知れませんけど。

京介その他の本編メインキャラたちがいてこそのセンセなんですね、やはり。
神代教授自身にもそれなりの過去のドラマがあり、屈託その他もあるわけですが、それはすでに本編でかなり描かれてしまっているし、京介や蒼くんに比べれば、神代さんのバックグラウンドはかなりまともっていうか、普通だし。

早い話が、キャラがちょっと弱いと思うの。

この本がそれなりに楽しく興味深く読めたのは、そこに京介やら蒼くんやらがちらりちらりと登場したり、しない時でも彼らの影がどこかに感じられるからだと思います。
建築探偵シリーズ読んでない人がいきなりこの本読んで、面白いだろうか・・・。

というわけで、私は読んでたから、割とさらっとですが、楽しく読めました。

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tag: 篠田真由美 建築探偵シリーズ 
  1. 2007/11/03(土) 17:43:00|
  2. 2007
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