本と旅とそれから 「魍魎の匣」

本と旅とそれから

「魍魎の匣」



去年のうちに見ておきたかった映画。
なぜといって・・・新年明けましておめでとう!さぁ今年1本目の映画を見にいきましょう、「魍魎の匣」だよ!・・・っていうの、何だか避けたかったから。
でも年末は何かと忙しくて、結局これが今年の初劇場映画となりました。
これ、友人Tさんとご一緒したのですが。
彼女は京極夏彦氏の作品は読まれたことがなく、前作映画「姑獲鳥の夏」もご覧になってはおらず。堤真一さんと阿部ちゃんが好きだから~、という理由で「行く」と言われたのでした。

ちょっと心配になって、事前にカフェにてご警告申しました。
「あの・・・グロいですよ。ちょっと言っちゃうと、人間の手足全部切って、匣(箱)に詰め込むとかいう話ですよ」。
それと、
「話、分かりづらいと思いますよ。もんのすごく分厚い本が原作ですから。そう言ってる私自身、ほとんど筋忘れてて、心細いくらいですけど」。

映画を見終わってから、Tさん、
「あ、私、ああいうのは全然へーきだから!」とは、匣詰めの件。
それと、
「うーん、特に最初の方が、『○○時間前』とか『○○日後』(スクリーンにキャプションが出るのです)とか行ったり来たりして、そのつながりがよくわかんなかった」。

グロい件では、私も、映画を見てる間や直後は、さほど「ぎぇ~~」とは思わず、むしろ、上手くできている、迫力ある、若い女優さんの演技がなかなか良い、などと思っていました。
が、夜、布団に入ってからふと思い出し、思い出したことを後悔しました・・・そのなかなか良い演技、あの怨みの目が怖くなってきて・・・。

前作「姑獲鳥の夏」よりは、上手く原作を映画化していると思いました。
私は前作のあれこれの細工がいちいち気に入らなくてちょっとイラついたのですが、今回はそういうのがなかったし、例の「匣詰め」が、極端に猟奇的ではありながら、迫力もあったし。

とはいうものの、やっぱりあの原作の映画化は難しいんですね――予想通り。
2時間ぐらいでは短すぎ。登場人物は多いし、話もものすごく込み入ってますし――ってだから予想通りなんだっていうんですけど。

おかげで、関口巽の書いた小説が事件の大きな鍵となる、という原作にはあった――で、私としてはかなり印象的だと思った――筋が削られてましたもの。

関口巽といえば、前回の永瀬正敏さんに替わって今回は椎名桔平さんが演じていましたが、原作のイメージには永瀬さんの方が合っていたように思います。
キャラクターとしては今回の椎名・関口の方が私は好きですけどね。

あと、前作も今作も、メインキャラ4人(古本屋、探偵、小説家、刑事)の魅力がまだまだ伝わってこないのですねぇ・・・。これまた2時間では・・・なのかしら。
木場修は、あのキャスティング(宮迫博之さん)も、ちと納得いってない私です。

でも、振り返ると、小説京極堂シリーズ、この「魍魎の匣」なんて、ものすごくパワーがあって、傑作でしたよね。私の一押しは依然として「鉄鼠の檻」ですが、でもやっぱりそう思います。
もう一度読み直したい、と思いはするものの、ヒマ人な私の唯一多忙な部分が、読書スケジュールだったりするのでした・・・。

ウィキペディア「京極堂シリーズ/京極夏彦」はコチラ

関連記事
tag: 
  1. 2008/01/23(水) 21:56:00|
  2. MOVIES
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:12

トラックバック

トラックバック URL
http://lazymiki.blog110.fc2.com/tb.php/597-5ac7112b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

コメント

No title

友人から「魍魎の匣」が映画化されたと聞き、これはちょっと見たくないと思っていました。そうですか、夜、眠れなくなるんだったら、遠慮しておきます。それより嬉しかったのは、LazyMikiさんも「鉄鼠の檻」をかっていらっしゃるとのこと。私も、「檻」が一番だと思っています。そういえば、このところ京極堂シリーズ、静かですよねぇ。
  1. 2008/01/23(水) 23:09:00 |
  2. URL |
  3. 都子 #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

私は読んだことないけど、
この作家、友達が好んで読んでました。
広辞苑並みに厚い文庫の人ですよね?
その友人は「重くてかさばるから」と
いくつかに分割して本を千切ったのを
部室の隅で寝転んだりして読んでて
そのワイルドさに惚れてました(笑
…なつかいし。元気かな?電話してみようかな?
  1. 2008/01/24(木) 14:00:00 |
  2. URL |
  3. 花侍 #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

昨日見たデップも「グロかった」!ストーリーは切なかったですが。「暇な自分の唯一多忙な部分が読書」・・・私、多いにかぶってます(笑)。
  1. 2008/01/24(木) 17:19:00 |
  2. URL |
  3. barnes_and_noble #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

見に行かれたんでですね。
キャスト(特に犯人)を聞いて、まじっすか?と思い、木場もなんだかな~だし、黒木瞳も・・・だし、どうなんだろう?と思っていました。
私は、京極堂はハコとネズミとクモがそれぞれ好きです。
それ以降はちょっと・・・。
エノさんが活躍する番外編は面白いですけどね。
  1. 2008/01/24(木) 18:13:00 |
  2. URL |
  3. hleaves #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

◈都子さん、
・・・ですよね。
「みっしり」ですもんね~。
前作「姑獲鳥の夏」が映画化されると聞いた時点ですでに、
「『匣』はどーすんだろう?あんなの映像化しちゃうのかなぁ?」て思ってたんです。
――結構、お肉屋っぽいシーンありましたよ・・・。

私、「鉄鼠」は舞台設定がまず好きなんです。
自然の密室という。「そして誰もいなくなった」とか「シャム双児の謎」とか、一部の横溝正史モノとかも、それだから気に入ってるんです。
あとはやっぱ、禅問答とかがうまく使われているところかな~。
  1. 2008/01/24(木) 23:26:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

◈花侍さん、
熱烈なファンが多い作家さんのひとりですよね。
が、あの分厚い文庫は、100%真面目に、腱鞘炎になる危険アリ、です。
私、ちょっと痛くなったもん。
京極さんは、ご自身で装丁などを手がけられることもあるのでこだわりがあるそうですが、宮部みゆきさんが言われていたのだったか、あの分厚さは、ことさらひっちゃばかなくても何度か読むうちに自然と分冊化するようです。
・・・ここのところ、さすがに分冊バージョンも発売になってますよね。

お電話してみれば?
「『みっしり』の映画見たかな~?」って。
・・・ちょっとコワイ声出してみれば?(怪奇デンワじゃな・・・。)
  1. 2008/01/24(木) 23:31:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

◈barnesさん、
あ、私ね、それも見たいんですよ!
実は、「魍魎の匣」はもうロードショー末期に来ているらしくて、上映映画館が限られてきてるんですね。
で、Tさんに「ジョニー・デップのでもいいですけど?」って訊いてみたんですよね、最初。
そしたら、やっぱり堤真一さんが見たいから「モウリョウ」がいいですって言われたんです。
(ケータイ・メールでのやりとりだったため、「モウリョウノハコ」が漢字変換できなかったのでした・・・^^;)

barnesさんは、私よりはるかにお忙しい方じゃないですかーー(^^)!
  1. 2008/01/24(木) 23:34:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

◈hleavesさん、
そうだそうだ、その久保竣公の最期ですけど、原作ではスゴいんでしたよね?
(確か、手足を失ってなお、博士に喰いつくんじゃなかったですか?)
そこのとこ、変えられてました。あんまり迫力じゃなかったです。

私、お笑い系の芸人さんってほんっとに疎いのですが、Tさんはそういえばご存知みたいでした。木場修も和寅も、お笑いさんですか?結構多いみたいですね。

私も、薔薇十字探偵のシリーズは大好きでーす。
あと、本編では、鼠の他は、塗仏が結構気に入ってます。
絡新婦もよかったと思うのですが、女子高が舞台のせいか、ちょっと雰囲気が柔らかめだったのがいまひとつだったかな~。
  1. 2008/01/24(木) 23:41:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

しょっぱなの写真、迫力満点ですね。
それも、人間の手足全部切って、匣(箱)に詰め込む話・・・。
怖いですねー。
でも、そんな話と知っていて、映画館に行かずにはいられない何かがある。
なんなのでしょう?
興味津々。

コアな京都リピーターのよしりんより
  1. 2008/01/25(金) 00:35:00 |
  2. URL |
  3. よしりん #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

私はこれは見ないです。怖いもの見たさはありますが、後悔しそうで。(笑)
一緒に行ってくれる人もなし、一人で見るには怖すぎる。
それにウブメの映画で「原作とはかなり違うような…」と思ってしまったので。
DVDが出たら、借りて見ようかな。明るい部屋で。
「鉄鼠」なら映画化されたら見たいです~。
  1. 2008/01/25(金) 15:03:00 |
  2. URL |
  3. yurinippo #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

◈よしりんさん、
背景の空が、禍々しい色合いでブキミですよね・・・。
怖いですよぉ~~(でろでろでろ~ん)。
犯人がそういう猟奇的殺人を犯すまでになってしまう、その人間の暗い可能性みたいなものが怖いです。
オバケより幽霊より、怖いのは生きた人間なんですよ~ぅ・・・。

原作は好きでも、映画まで見る人ってあんまりいないみたいですね。
じゃあ私はなぜ・・・?んーむ、自分でもよくわかりませんが。
友人で高村薫さんの大ファンっていう人がいて、彼女も石原プロが映画化した「レディ・ジョーカー」を、「期待はしてないけど、一応ファンのお約束ってことで・・・」と言って見に行き、予想通りの出来だった、と苦笑いしておりました。
  1. 2008/01/25(金) 20:58:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

?yuriさん、
もー。
ひとりくらい、「どうしようかなって思っていましたけど、Mikiさんの感想を聞いて『やっぱり行こう』って思いました^^」
とか言って下さる方はいないのでしょうかっ。
――いたら、一番驚くのは私かも知れませんけど・・・。

DVDでご覧になる際、「明るい部屋で」というのは、考えものかも知れません。
暗いと怖いのはモノノケ・幽霊の類いであって、作業台の上にどでん!と腕が一本横たわっているシーンなどは、明るくしてよく見えてしまうのもどうかな、と・・・。
「あ、やっぱやめた!見ない!」て思いました?
「鉄鼠」まで、映画化は進むでしょうか?
  1. 2008/01/25(金) 21:06:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する