本と旅とそれから 麻田浩 展

本と旅とそれから

麻田浩 展


「四方・光」


細々した事情で、記事UPの順序が入れくってしまうんですが・・・。
こちらは、先日の雷雨の時、いわば雨宿り的に入ったアートギャラリーで開催されていた展覧会です。
麻田浩――全然知らなかった画家さんの展覧会。
といっても、まったくの飛び込みで見たわけではなく、以前もらったチラシにあったTOPの作品がとても印象的で、できれば見に行きたいと思っていたものでした。


机上の旅


油彩とエッチングを中心にした50点ほどの展示で、ギャラリーはガラガラ。
効きすぎるぐらい冷房の効いた、静まりかえったギャラリーって、なんか水底みたい。

で、この方の作品って、水底にぴったりだ・・・。

「幻想絵画」と呼ぶこともできそうね。象徴派みたいな感じでもあるし。
――いや、学術的なことは何ひとつわかりゃしませんが。


地・洪水のあと


サイズは、例えばTOPの絵は194cm×194cm。
大きな絵も、絵筆の先に神経を集中してちょちょちょ・・・と描いたんだろうな、というホントに細かいところまで描き込まれています。

水滴モチーフも多い。そして、絵のタイトルに「原」を付けたものが幾つもあったのが印象的でした――「原風景」、「原都市」、「源(原)樹」といった。


「源(原)樹」(未完)


麻田浩さんは、慢性肝炎を患っておられたそうで、1997年に65歳で自らアトリエで命を絶ってしまわれたとか。
「源(原)樹」は、その97年の未完の作品です。

こういう、水底のような、宇宙のような絵を描き続けた画家の魂って、病んだ肉体の束縛から解き放たれた時、一体どこに向かうのでしょうか?

なんかこう・・・見ていると、どこか遠~くにすーーーと引っ張られて行きそうな。

雷雨のおかげで、短いけれど印象的なアート体験ができました。


麻田浩 展HPはコチラ(HPの「四方・光」、色が違う^^;)。

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  1. 2008/08/08(金) 23:12:00|
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随分と研ぎ澄まされた世界ですね。
神経を削って描いているような・・・。
病気が苦しかったのでしょうね。
本当のところはわかりませんが、痛さが伝わってくる絵画です。
自分にとっての光の持つ意味まで考えさせられました。

ちなみに私の光のイメージは・・・
動物園の中のレストランで、高い窓からラーメンの器を照らすあたたかい陽の光です。
光は幸福の象徴です。

失礼しました。
  1. 2008/08/08(金) 23:45:00 |
  2. URL |
  3. よしりん #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

>雷雨の時、いわば雨宿り的に入ったアートギャラリー

カッコよすぎだろ(笑)!!
俺ならダイエーに入るね。フリーエージェントでね(意味不明)。
  1. 2008/08/09(土) 10:49:00 |
  2. URL |
  3. atom211974-3 #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

私も知らない人の美術展を見たことがあって、有名な絵を実際に見た時の
感動とはまた違って、静かに刺激を受けた覚えがあります。

「四方・光」、きれいな作品ですね(HPの色もきれい^^)。
自分では作れない世界だけに、いろんなアートに触れてみたいです。
  1. 2008/08/09(土) 10:56:00 |
  2. URL |
  3. 創 #79D/WHSg
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No title

◈よしりんさん、
「研ぎ澄まされた」――うんうん、そんな感じ。
ここにUPした絵は、たまたま(絵葉書とかぜんぜん売ってなかったので、展覧会のチラシから取った画像ばっかりで、選択肢がすごーく限られてましたんで・・・)暗い色調のものばっかなんですが、TOPの「光」のような明るい色調のものも多いんですよ。
そういう作品は、もっと軽いイメージかも。

画家が病気だった、ということがどのくらい作品に表れているのかわからないんだけど。
でも、最期の場としてアトリエを選んだということを思うと、やっぱり何か潜むものがあるかも知れません。

ラーメンの器を・・・。わかります。そうですよね。
ただ、印象派的効果をより高く求めるならば、ラーメンよりむしろソーメンの器の方が適しているような気もします。
光は幸福の象徴・・・もちろんですとも。
もっと光を。白いソーメンにひと筋のピンクのソーメンを(必須)。
  1. 2008/08/09(土) 12:26:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
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No title

?atomさん、
アートギャラリー&雨宿り。
ああ、何て素敵な組合せ。
新宿にダイエーはないのだけれど、もし仮にあったとして、アートギャラリーとお隣同士に並んでいたとして、atomさんはそれでもダイエーを選ぶというのね。

ダイエーはわざわざ雨降りを選んで入らなくてもよいのよ。
いや、雨宿りに敢えてダイエー、というのがatomさん流の美学なのかしら・・・?
フリーエージェントで・・・それはアレかしら、入場料を払いたくないっちゅことかしら・・・。
  1. 2008/08/09(土) 12:34:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
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No title

◈創さん、
「四方・光」、HPの色はシルバー基調なのですが、実物はもっとライトグリーンなんですよね~。確かに、どちらも綺麗は綺麗です。

この麻田浩さんという画家は、もともと京都の方だそうで、関東より関西で有名ということでした。京都の近代美術館がずい分所蔵しているようです。
・・・といっても、そんなには知られてないですよね?
海外で催された展示会を見たエルトン・ジョンが作品を購入しているそうですが。

一般の評価がどうあれ、自分が見て気に入る作品に出会えると嬉しいですよね。
なにしろ、あまり知られていなければ、展覧会も空いていて、ゆっくり見られますし^^
  1. 2008/08/09(土) 12:42:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
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No title

どうも現代アートが苦手で、自ら展覧会に行くことは先ず無いのですが、この方の「四方・光」や「源(原)樹」の画像を見てみると、実物を観てみたくなりますね。さらに作者の意図を探ってみたくなります。
そういえば以前テレビ番組で、日本人の知的障害者の制作した現代アートがNYで注目されていると紹介されていました。確か、知的障害者の自立を目的に活動している社会福祉法人が、そのきっかけを作ったようです。

話は変わりますが、五輪の開会式の再放送、午前3時からBSでやるみたいですよ。私の名前にリンクしてある記事のコメント欄に詳細を書いておきました。
  1. 2008/08/10(日) 00:46:00 |
  2. URL |
  3. オルサ #79D/WHSg
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No title

◈オルサさん、
(T_T)せっかく教えて頂いたのに、実は昨晩、ブログを更新した直後に(ビールの飲みすぎがたたり・・・)ベッドに倒れて朝までぐーすか寝てしまいました・・・。
しかも、今、部屋のカセットデッキは完全に壊れておりまして、DVDレコーダを買うか?いや、そのお金があったら望遠レンズを買うか?の悩みを抱えております。あうあう。

アートって不思議ですよね。
言葉で表現されるものとは、全然違う人間を見せてくれたりして。
この麻田浩さんの絵、とても素敵でしたよ。今回の展覧会は後期の作品が中心で、初期の頃はもう少し粗削りな感じの作品だったらしいのですが、後期の作品は本当に緻密で不思議で、でも美しくて、「何とは言えないけれど何かがありそな」感じがする絵でした。
  1. 2008/08/10(日) 16:17:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
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