本と旅とそれから 三国志(全8冊)/吉川英治

本と旅とそれから

三国志(全8冊)/吉川英治


「秋風かなし五丈原、孔明は星となって堕ちる。」
・・・・・・
びえ~~ん・・・(T_T)。
文庫本最終巻のカバーに書かれたあらすじの文句(▲)読むだけで泣けます。


三国志(全8冊)[再読]/吉川英治(講談社文庫)

まったく、いつから読んでんですかっていうくらいのろのろ読んでましたが、ようやく読了。
でもって、再読とは言いながら、ほとんど初めて読むのと変わらない状況でした。

前回読んだのは、高校生の時だったのですよ。
今回再読するに当たって、最初はいつもの通り図書館から借りてすまそうと思ったのですが、「レッドクリフ」の影響でしょう、文庫本が出払ってしまってました。
で、書庫から吉川英治全集を出してきてもらったのですが、高校の時も同じ全集本で読んだので、本の装丁を眺めてしみじみしちゃいました――重くてダメだったので、その後文庫本を購入したんですけどね。

あ、もしこの先も読んで頂けるのでしたら、ついでにNHK人形劇「三国志」冒頭部分の音楽でもいかがでしょうか(▼)。この番組、大好きでした。
(今、YouTubeで全話見られるんですね。便利な時代になったもんやなー。)




あまりにも書きたいことが多すぎて、何から書けばいいかわからない・・・。

とりあえず読み終えたばかりの今は、やっぱり終りが悲しくて切ないなー、ということ。
吉川英治さん自身、諸葛孔明の最期を書いたところで、もう先を続ける気がしなくなっちゃったらしいです。
「もうやめますけど、そうはいってもその後が気になるでしょうから、一応書いとくとですね・・・」って感じで、孔明の死後、三国がいかに晋へと統一されていくかが、大長編の最後にささっと記されています。

司馬遼の新撰組ものなんかもそうですが、最後に滅亡が待っていることを知っている物語って、読み進むのが切ないですねー。

それにしても諸葛孔明というのは、歴史に愛された人物だなぁ。
自身は志半ばで戦場に斃れるわけですが、何千年を経ていまだこうして名作の中で輝いているわけですから。
・・・ただ、やっぱり金城武さん* じゃないのですねぇ、私のイメージは。
* 映画「レッドクリフ」諸葛孔明はコチラ。)

というか、私の孔明像はNHKの人形劇とこの吉川「三国志」から形成されているので、吉川さんのイメージでもないでしょ?と思うんですけど。

孔明という人は、軍略の面でも政治の面でも天才だった。でも、変幻自在な軍略を駆使した割には、潔癖な性格で、融通のきかない不器用な人だった・・・かもよ、です。
そんなところもよいのですけどね。

中国でも日本でも、戦国時代というのはだましだまされの連続で、うんざりするくらい。
「太閤記」に描かれる秀吉なんかも、だましてばっかりでしょ。
そんな人間不信に陥りそうな世の中だからこそ、関羽みたいな何が何でも裏切らない仁義に篤い人が敬愛されるんだろうなぁ・・・。

北方謙三さんの「三国志」では、「レッドクリフ」同様、周瑜にスポットライトが当てられているとか。私は、北方さんの本ってまだ全然読んだことがないので、読んでみたいと思っています。
・・・といっても、これからまたすぐに「桃園の誓い」(から始まるのかどうかわからないけど)というのも飽きてしまいそうなので、またいずれ。

戦争は、自分の縄張りを広げるための手段という意味で、人間の本能なのでしょうか。
「三国志」に登場する多くの男たちは、ものごころつく頃から戦争に明け暮れ、戦場に死ぬ。
生まれ育った時代の影響もあるかも知れませんが、吉川さんは「賢い戦争、正義の戦争」みたいなものの存在を信じておられるのかな、と読んでいて思いました。

それにしても、「三国志」の時代、日本はどうなっていたかと振り返ると、邪馬台国の頃なんですね――宮崎にあったか、奈良にあったかもまだわかっていない・・・。
はるかなり中国四千年の歴史~。そして、人名がみんなよく似てて、漢字の読みが難しい。
高校時代の私が、よくこれを読んで「三国志」ファンになったものだと、驚きまする。


webcitron01.gif


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tag: 吉川英治 
  1. 2009/02/03(火) 21:09:00|
  2. 2009
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No title

お久しぶりです!!
三国志、私も一時期はまりました。
あれは就職してすぐ位だったかな。
私も吉川栄治氏ので、一頁が上下になってるのを
通勤で持ち歩いて読んでいました。
確か5巻あたりで、次の6巻が図書館になく、
間隔があくと、冷めてしまってそのままです。
これ、もったいないですよね~。
中途半端ですよねー。
全部読むのが私の人生の課題の一つでありました。
Mikiさんの日記を読んで思い出しました。
去年は沢山読書したのに、今年は忙しすぎて
通勤ではぼんやりしてます。いかんいかん!!
  1. 2009/02/03(火) 22:10:00 |
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  3. chiyomi #79D/WHSg
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No title

ああ~、懐かしい~。
NHK人形劇「三国志」の音楽。
ウン十年ぶりに聴きました。
見てましたよ~、私も。
3つ下の弟と一緒に。
弟の方が夢中になっていました。
私は諸葛孔明のファンでした。
だって指を立てて、天気をあててしまう姿がかっこよかったからです。
全8冊ですか~。
いつ読んだらいいのでしょう。
読みたいなあ。
  1. 2009/02/03(火) 22:53:00 |
  2. URL |
  3. よしりん #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

三国志とは、
私の読書人生において、挫折の歴史にほかなりません。(大袈裟)
たぶん2回読み始めて、いつもすぐあきらめちゃう。
>人名がみんなよく似てて、漢字の読みが難しい。
そそそそそ!それそれ!それですよ!!(笑)
そもそも戦争のお話が好きじゃないってのもありましたが。

レッドクリフ見て、ようやく人物の見分けがつくようになりましたので
再度チャレンジしてみようかしら。
だってMikiさんの記事読んだら、なんだか楽しそうなんですもの。
  1. 2009/02/04(水) 13:42:00 |
  2. URL |
  3. yurinippo #79D/WHSg
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No title

To chiyomiさん、
私が最初に読んだ吉川英治全集の中の三国志は、あの大長編をたった3冊に収めてしまうというもので、1冊1冊は、大きくて分厚い本でした。
上下二段組みになっていて、読んでも読んでも進まない気がしましたよぅ。

chiyomiさんは、ずい分読まれたところで中断してしまったんですね。
たまたま図書館で貸し出し中だったばっかりに・・・ありますね~、そういうこと。

>全部読むのが私の人生の課題の一つ

うむ!
そうですよ。そのうちまた手に取って、「桃園の誓い」からあらためて三国志の世界を歩かれることもあるでしょう!
お忙しい時は、ぼーっとされる時間も大事かも。
本との出合いも時の運みたいなもの。
きっとまた「その時」が巡ってくることと思いますよん^^
  1. 2009/02/04(水) 22:34:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
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No title

To よしりんさん、
NHK人形劇「三国志」、つい先日もテレビで三谷幸喜さんが、「思い出に残る好きな番組」みたいなことを話しておられました。
使われていた人形、かなり大きいんですよね。
番組が終わってすぐの頃、三省堂本店で展示されていたのをたまたま見ました。
人形とはいえ、作りも操作も巧みで、確かにカッコよくてファンになっちゃいますね。

忙しい中で本を読む極意については、私より、いつか友人しのちゃんにお尋ね下さい。
彼女は超多忙にもかかわらず、北方版「三国志」をはじめ、様々な長編小説を読破しております^^
  1. 2009/02/04(水) 22:40:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
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No title

To yuriさん、

>三国志とは、私の読書人生において、挫折の歴史にほかなりません

をを、それでは、yuriさんにとっての三国志は、さしずめワタクシにとっての「戦争と平和」だと申せましょう!――読書人生における挫折の歴史(大袈裟返し)。
決して3ページめに到達できない、「戦争と平和」ちゅーより、「挫折と諦め」・・・。
で、yuriさんが「レッドクリフ」をご覧になったように、ワタクシもオードリー・ヘップバーンの映画を見たんですの(かなり昔の話ですが)。
しかし、その後何の復習もしなかったせいで、ストーリーもすべて忘却し、覚えているのは、映画館が混んでいて、最前列で見た、長い映画だった、ということくらい・・・(T_T)。

「レッドクリフPart2」、4月公開ですね。
そういえば、映画との関連キャンペーンで、文庫本のオビにプレゼントのお知らせが刷られていたのですが、賞品のひとつが、魏の曹操のキューピー、「曹ピー」だったのが笑えたですよ~。
  1. 2009/02/04(水) 22:49:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
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No title

三国志の音楽は細野晴臣だったんですね、思い出しました。たしかにテクノポップ
のようだったと記憶していました。
吉川英治のものがスタンダートで、その後の柴田連三郎や北方謙三のものも
読み比べてみるとおもしろいかもしれませんね。漫画なんかもありますし。

賞品は曹ピー、孫ピー、玄ピーの三ピー集めるというのはいかがでしょうか?
レッドクリフ見たくなってきました・・・・
  1. 2009/02/04(水) 23:53:00 |
  2. URL |
  3. bullet4071 #79D/WHSg
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No title

今、ホームズのDVDを見まくっているのですが、あと3枚で見終わります。そしたら、「三國志」のまんがを読み始める予定です。文庫本を読み終えそうなMikiさんからは笑われそうですね。
  1. 2009/02/05(木) 00:22:00 |
  2. URL |
  3. barnes_and_noble #79D/WHSg
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No title

To bulletさん、
そう、細野晴臣さん!YMO・・・でしたっけ(音楽にとんと疎いワタクシ・・・)の、ヒト~。
覚えておられるかもしれませんが、あのタイトル音楽、後に歌詞がつくんですよね。
それもYouTubeにはあるのでそっちを添付しとこうかなとも思ったのですが、あれって初めて聞いた時は、「うっわ、歌、下手!」と思ったもので・・・。
今は結構好きなんですけど。

北方「三国志」は、そのうち読みたいです^^
柴田鎌三郎作品はちと苦手なんですが・・・。
マンガ・・・Amazonをウロついている時に見かけた「蒼天航路」っていうのかな?

キューピー三国志、諸葛孔明ピーがあったら欲しいデス・・・。
  1. 2009/02/05(木) 20:55:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
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No title

To barnesさん、
三国志、マンガも何だか面白そうなんですね~。
しかし、ああいう合戦シーンの多そうな話を劇画に描くって、すごい絵の才能が必要でしょうねー。馬もいるしねー。

全然違う話になりますが、NHKのホームズって、確かジェレミー・ブレットっていう俳優さんですよね。あの人って、「マイ・フェア・レディ(ヘップバーンの)」で、「恋する街角」みたいな歌を歌って踊ってる若い俳優さんですよね!
私は、TVのホームズを見た後で初めて「マイ・フェア・レディ」を見たので、「おわっ、ホームズ、若いね~」と、ちょっとびっくりしました(^0^)
  1. 2009/02/05(木) 20:58:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
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No title


三国志に初めて出会ったのは
小学生でした。
なにげに親父の本棚から
取り出して読み始めたようで。
中学に入ってクラブはバスケと
文化部は囲碁。
これも三国志の影響なんでしょうね(笑)
  1. 2009/02/05(木) 22:26:00 |
  2. URL |
  3. 松風 #79D/WHSg
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No title

一昨年、中国の成都に行ったとき、
三国志の中の、え~っと、だれだったかな‥‥、
なんとかという方のお墓に観光に連れて行ってもらいました。
一緒にいた会社の先輩はお土産売り場で三国志のフィギュアを買っていました。
そして私は、読んだことがなく、あまり有難さがわかりませんでした‥。
こんど読んでみようかな‥。
  1. 2009/02/05(木) 23:13:00 |
  2. URL |
  3. matin_soiree #79D/WHSg
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No title

To 松風さん、
小学生で、お父様の本棚から三国志を・・・。
そりゃすごいですー!
でもって、中学で囲碁!!どひゃーー。
私もなー、囲碁とマージャンは学びたいんですけどねー。
あれも、本気で取組まないと覚えられなさそうだし。
覚えても、一緒に遊んでくれるヒトを見つけるのが大変そう・・・。
せいぜい姪っ子とオセロをするぐらいの昨今です~^^;。
  1. 2009/02/06(金) 22:26:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
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No title

To matin_soireeさん、
成都って、蜀の首都だったとこですね!
私、実はこの三国志を読み終えた後に、三国志関連の写真集を眺めたんですが、そこに成都の武侯祠(玄徳と孔明を合わせて祀ったとこ)の写真が出てました。
きっとそこじゃないかしらっ。
いーなーー。観光のとこだけ私が代わりたかったですよん(都合のよいことを・・・)。
しかし、本場中国の三国志フィギュアって、結構ヒゲを生やしたオッサン人形だったのでは、と推測いたしまする。
諸葛孔明の肖像画も、人形劇三国志のとはエラい違いでしたもん・・・^^;。
  1. 2009/02/06(金) 22:30:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
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