本と旅とそれから ぶらんこ乗り、東京夜話、トリツカレ男/いしいしんじ

本と旅とそれから

ぶらんこ乗り、東京夜話、トリツカレ男/いしいしんじ


京都、奈良から帰って以来、わき目もふらず旅行の話ばかり書いております。
なんとワタシ、やればできるぢゃないかい!・・・なんちて。

しかし、旅行の前からたまっている本ネタや、映画ネタはどうしますかっ。
・・・というわけで、今日は4日間の旅行のちょうど前半の話まで終わったところで、本と映画の話をまとめてUPします。

ぶらんこ乗り、東京夜話、トリツカレ男/
いしいしんじ(新潮文庫)


旅行に出かける時、何か文庫本を持って行こ~っと、と、図書館の文庫本の棚を眺めていて、「ぶらんこ乗り」が目にとまりました。

そういえばいしいしんじさんは、yuriさんや、ほかにも、本読みブロガーさんたちが話題にしておられた作家さん。分厚い本で
もないし、じゃあちょっと読んでみよっかな。と、読み始め、目下3冊読みました。

3冊読めば、その作家が好きか嫌いか、やら、その作家の作品はどんな雰囲気か、といったことが、何となくわかってくるかと思うのですが・・・。

・・・ぐ。
まだよくわからんですよ。

最初に読んだ「ぶらんこ乗り」は、新幹線の中でつくづく、「不思議な雰囲気のお話書くヒトやなぁ(帰りだったので、エセ関西弁になっている)」と思いました。

不思議な天才少年が遭遇する不思議な出来事、その彼が綴る不思議なお話。
正直なところ、この天才少年の設定はちとウソくさい、と思ってしまいました。

いくら天才だといっても、4才でこの言葉遣いは無理でしょー。
それが可能だというのなら、ひらがなじゃなくて漢字で書くことだって出来るんじゃないの(お話はすべてひらがなで綴られているのです)。

どうも私は、中途半端に荒唐無稽なのがダメなようです。

なので、この「天才少年」の設定には大いにケチを付けたいのですが、それでも、物語全体に漂う、なんとも形容しがたいもの悲しさ、ほろ苦さ、静かな諦観などに満ちた雰囲気は印象的でした。
ああ、これがこの作家さんの個性、トレードマークのようなものなのかしら、と思ったのです。

次に読んだのが「東京夜話」。
作者の実際の東京暮らしから着想を得たらしき、比較的初期の短編集です。

これは・・・作品によって、いいなと思ったり、イヤだなと思ったり、バラつきました。
作品の雰囲気も、よく言えばバラエティ豊か、悪く言えば定まってない感じ。
時々、「あ、コレ星新一ぽい」なんて思うのもあったり。
東京に暮らす関西人、というスタンスも、面白かったりウルサかったり・・・。

しかし、いしいしんじというお人は、ずい分と面白い交友関係を実際持っておられるみたいですね。作家にとっては、そういう見聞の広さが作品の肥やしになるのかしら。

で、最後に「トリツカレ男」。
これは薄い本で、すぐに読めてしまいます。

まあこれは、童話、かな?
「ぶらんこ乗り」もそうですが、昨今よく見かける、児童書なのか大人向けなのかあえてはっきりさせていないようなジャンルの作品でしょうか。

大体、私はそのテの作品群全般について、自分が好きなのかどうかよくわかりまへん。
いや、別に、はっきりさせる必要があると思っているわけでもないんだけど・・・。

「トリツカレ男」は、可もなく不可もなく、ぐらいの感想です。

冒頭のお気楽な荒唐無稽ぶりは何となく気に入ったのですが、これがまた終盤にかけて、辻褄を合わせようというのか、説明口調になってくるのが残念でした。

といった具合で、今のところ、いしいしんじ作品について、まだ私の好悪は定まりません。
でも、まだ読んでみたい、もっと読んでみたいという感覚はあるかな。

「麦ふみクーツェ」とか「プラネタリウムのふたご」などといった評判の高い作品をまだ読んでいないので、是非そのあたりを覗いてみたいと思っています。




My Favorite Books(お気に入りの本のブクログ)
BOOKS INDEX(作家別感想文一覧)

関連記事
tag: いしいしんじ 
  1. 2009/04/28(火) 22:24:00|
  2. 2009
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6

トラックバック

トラックバック URL
http://lazymiki.blog110.fc2.com/tb.php/877-d631ab7d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

コメント

No title

私は『大人向き童話』系が大好きなので、このあたりはツボで~す(^^)/
  1. 2009/04/29(水) 11:12:00 |
  2. URL |
  3. 花侍 #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

あっと言う間に3冊も読まれたのですね~。
早いなあ、Mikiさんの読書のスピードは。

天才って、天才少年て、本当にいると思います。
先日、江戸博で開催中の「手塚治虫」展に行ったとき、改めて思いました。
手塚少年の中学時代の昆虫ノートがすごかったです。
赤い色はインクがなかったので、自分の血で描いたとか。
普通の子供のノートではなかった・・・。
怖いくらいでした。
4歳の天才少年、100年にひとりくらいなら、いるかもね。
  1. 2009/04/29(水) 21:51:00 |
  2. URL |
  3. よしりん #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

To 花侍さん、
うんうん、花侍さんはそうだよね、好きなんだったよね、このジャンル(というか・・・)。
最近注目されてる感じですね、このテの作品。
ノスタルジーだろか。
  1. 2009/04/29(水) 22:39:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

To よしりんさん、
いえいえ、あんなに長い間「あっ」と言っていられるヒトはおりませんです。
数日かかっております。

4歳の天才少年、いますよー。
前に、パウル・クレーの展覧会に、クレーが3歳ぐらいかなんかで描いた絵が展示してあったのを思い出します。
森下洋子さんも3歳でバレエを始められ、すぐに親御さんは「娘をバレエにとられた」と感じられたとか。

事実は小説よりも奇なり、ですね^^
  1. 2009/04/29(水) 22:49:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

す、すみません一日に3つもコメントを…
でも私の名前が出ていたので…(笑)

いしいしんじさん、
作品によってすごく好きだったりピンと来なかったりするのですが
「ぶらんこ乗り」「トリツカレ男」は結構好きな方です。
「東京夜話」はまだ読んだことがないので今度読もうっと。

でもやっぱり私の中の一番は「麦ふみクーツェ」かな~。
  1. 2009/04/30(木) 14:21:00 |
  2. URL |
  3. yurinippo #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

To yuriさん、
おほほ、無断で御名を拝借してしまいました。お許しあれ。
3つもコメント、かたじけのうごじゃりまする。

今回の3冊の中では、「ぶらんこ乗り」が一番好きだったと思います。
細かいケチはあれこれ付けておりますものの・・・。

「麦ふみクーツェ」、私も是非読まなくては。
ええ、「是非読まなくては」な本が山なす日々。くくっ・・・。
あ、まずは予約か。
  1. 2009/04/30(木) 23:18:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する