本と旅とそれから ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 上・下/スティーグ・ラーソン

本と旅とそれから

ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 上・下/スティーグ・ラーソン

いやあ、すごいすごい。実に読ませる。
――とは、下巻巻末に収録された某文芸評論家氏の解説の出だし。
まさにそんな言葉を口にしたくなるような、一気読みせずにはいられない作品でした。



ミレニアム3
眠れる女と狂卓の騎士 上・下/
スティーグ・ラーソン
(ヘレンハルメ美穂・山田美明 訳)(早川書房)


著者がすでに他界されていて、続編を望めないことが本当に残念です。


しかし、これを読んでいると、スウェーデン人っていうのは、シャワーをあびてコーヒーとサンドイッチを食べる(あるいは、コーヒーメーカーのスイッチを入れ、サンドイッチを作る)ことなしに日をおくることってないんじゃなかろーかと思っちゃうなぁ。

そして今回もやっぱり思う、コンピュータは現代の魔法なんですねぇ。
そして、ハッカーは現代の魔法使い・・・。

とはいえ、つかまらずにハッキングできるほどの腕を持っていたとしても、基本的にそれで手に入るのは情報やデータですもんね。さらにその情報を活用して自分の望む結果を得ていくためには、結局戦略的な頭脳がないとダメなわけです。

理数系に強い頭、論理的思考のできる頭・・・私に何が欠けているって、まさにそれだよぅ。
(替わりに何があるかといえば、驚異のブッキー手先、違いのわからぬ舌、などですね。)

スウェーデン・・・というと、特に「コレが世界一!」というものも思い浮かばず(無知のせいでもありましょうが)、勝手に抱いていたイメージは「中ランク先進国」。
といって、決してこの国に何かマイナスなものを感じていたわけではなく、知らぬがゆえの憧れ、みたいなものも大きく・・・今だにそうです。

バリバリに現代的な物語展開である一方で、舞台となるスウェーデンの日常生活は、日本のそれとは全然違う香りを漂わせています。それがまた、日本の一読者としては魅力でもあり。
今までかいだことのない都市の香りとともに、ハッカーやジャーナリストやスパイが活躍する、一見ありそうで、実は結構荒唐無稽な物語。

登場人物の数も多く、伏線の数も多い。物語がカバーする年月も長い。
すべての要素が実に緻密に描かれ、織り上げられているのは本当に見事です。小説家としてはこの作品が最初(で悲しいことに最後)でも、著者が熟練のジャーナリストであったればこそ、の筆力。

スティーグ・ラーソン氏、享年50歳かぁ・・・。
もうあとせめて10年ぐらい、執筆活動してもらいたかったです。合掌。


webcitron01.gif


My Favorite Books(お気に入りの本のブクログ)
BOOKS INDEX(作家別感想文一覧)

関連記事
tag: スティーグ・ラーソン ミレニアム 
  1. 2010/04/20(火) 20:10:00|
  2. 2010
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

トラックバック

トラックバック URL
http://lazymiki.blog110.fc2.com/tb.php/91-4b15ce7e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

コメント

Mikiさん、こんにちはー。
ミレニアム図書館にありました。今、予約待ちでーす。
なぜか、2・3には誰も予約していないのに、1にはたくさん予約が入ってました。
誰か延長でもしてるのかなあ?メールが届くのが今から待ち遠しいです!
  1. 2010/04/21(水) 14:39:00 |
  2. URL |
  3. のんびり猫 #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

To のんびり猫さん、
ひゃは、のんびり猫さんも、図書館のカミサマの言う通り~、な、方ですかっ♪
ミレニアム、私は1巻目は自前の本で読んだので予約待ち状況はわからないのですが、2巻目の上巻は結構待たされましたが、下巻はすぐに回ってきましたし、3巻目はのんびり猫さんとこと同じで予約待ちナシでした。
シリーズものの本の途中巻を延滞するのってやめて欲しいですよね~^^;

1巻目の前半がちょいスローな感じもあるかと思いますが、すぐにだーーーっとスピード感増してきますよん^^
  1. 2010/04/21(水) 23:58:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する