本と旅とそれから 星の塔/高橋克彦

本と旅とそれから

星の塔/高橋克彦

うちの図書館、いろいろ頑張ってくれていてありがたいのですが、文庫本の数があまり多くないのが玉に瑕。都心のどのスポットに出るにも、結構電車に揺られなきゃならないロケーションだのに。

・・・などと思いつつ文庫本の棚の前をウロつき手に取った1冊。
夏だから(もう終わるけど)ちょっと怖そうな本を、と。


星の塔/高橋克彦(ランダムハウス講談社文庫)

東北各地を舞台に、民話の宝庫らしい、「土着」の匂いを漂わせた怪談を集めた短編集です。どのくらい怖かったり気味悪かったりするかは、話によって少々変わります――が、私はやっぱりちょっとファンタジックな色彩を帯びた物語が好きかな。

というわけで、特に良いなと思ったのは、最初の一篇「寝るなの座敷」と、最後の一篇「星の塔」でしょうか。


「寝るな~」は、ザシキワラシと、ザシキ様と呼ばれる妖怪(?)が出るという、古民家のある部屋の話。舞台となるのは、東北妖怪話のメッカ、岩手県遠野です。
ザシキワラシの女の子が、ちょっとゾクっとくるんだけど、可愛らしくもあります。

「星の塔」は、これも岩手のとある村が舞台。
ある建築家が、美しき星見の塔へと連れて行かれその修復を依頼されるのですが、果たしてそのたてものは・・・ネタバレよ、というお話です。
何となくジャック・フィニイ風な、時間を超える物語。

この「星の塔」に登場する「塔」は、時計塔であり星を見るための塔でもあるのですが、その構造は会津のさざえ堂とそっくり。実際物語の最後の場面はさざえ堂が舞台になります。
つくづくあのたてものの構造は不思議です。なんでもっと多くの人が見に行かないのか、心底不思議だ~(LM会津さざえ堂に行く、の話は►コチラ)。

ま、あとはですね。
結構どろどろ~だったり、やめてよ~だったりするんですけどね。
全体としては、「それなりに楽しめました」ぐらいの感じでした。



webcitron01.gif


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tag: 高橋克彦 
  1. 2009/08/28(金) 20:44:00|
  2. 2009
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No title

さざえ堂、面白いですね。ちと調べてみましたら、都内でも2つ現存するさざえ堂があるのですね。でも内部構造が外皮に現れてるという意味で、会津のものは群を抜いて特徴的です。2重螺旋で三十三観音というギミックの組み合わせが、もぅ僕的にそそってしょうがないですよ。
  1. 2009/08/29(土) 00:51:00 |
  2. URL |
  3. ぐん #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

To ぐんさん、
会津のさざえ堂、面白かったですよ~(^0^)
そうだ、せっかくだからリンクでも張っておこうかなー。
でも、観音さまの像は今はないんですよね。
その代わり、いろんな孝行バナシを書いたものが展示されてました。
かくれんぼ、いや、鬼ごっこしたらスリリングだろうなってとこでした。
・・・でも、ちょっとあぶないかな・・・。
  1. 2009/08/29(土) 22:05:00 |
  2. URL |
  3. lazyMiki #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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